トタン、瓦棒/縦葺きでは最もポピュラーな屋根

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トタンは材料の名前、「瓦棒」は屋根の形式

屋根の傾き、勾配が大変緩いと瓦は勿論スレート材やガルバリウム鋼板の横葺き材は雨の流れが悪く水が滞留し易いので使えません。(所謂雨仕舞が悪いと言います)数字では2.5寸より傾きが緩いと縦葺きの屋根材を使うことになります。具体的には瓦棒、縦ハゼなどです。一番良く使われてポピュラーなのは瓦棒形式のやねです。上の写真にあるような、構造は芯木、ドブ部分、カッパの3つからなり、芯木のないものもあります。

トタン屋根の「トタン」は材料の名前で溶融亜鉛メッキ鋼板の別名です。亜鉛メッキ製品はいろいろなとところに使われていて、建設関係の材料として薄い鋼板のことをトタンと言っています。このメッキの方法は高温に溶けた亜鉛層に材料を付けてメッキをするという方法で高温の亜鉛と鉄が合金層を形成し、鉄と亜鉛が強く結合します。この為メッキは剥がれることはありません。経年変化によってメッキが痩せていくことで劣化していきます。屋根材としてはガルバリウム鋼板にその座を譲りましたがまだまだ多種多様な場所で活躍しています。

メッキの様子画像

亜鉛メッキの利点、優位な機能/犠防食機能

塗装や電気メッキにはない鉄との合金層を形成し鉄を長期間サビさせない機能の他に、「犠防食作用」があります。メッキ層に傷がついて鉄成分が露出したら、鉄よりイオン化傾向の高い亜鉛イオンが鉄が酸化するより早く鉄の露出部分に酸化亜鉛の層を形成し鉄を守ります。亜鉛イオンは次々に重なり合い決して鉄を酸化箚せません。この機能、作用があるためにさらに強固に鉄の酸化、サビの防止します。溶融亜鉛メッキは優れたメッキ方法なのです。

トタンの屋根例

 

瓦棒、トタン屋根

 

トタン屋根の葺き替え方法、工程

簡易カバー工法

トタン屋根には2つのカバー工法があります。簡易カバー工法は既存のトタンを撤去せず、瓦棒のけいh式ののままに、ガルバリウム鋼板の平板で瓦棒の重ね葺きをする工法です。下の写真を参照してください。

簡易カバー工法施工の様子

カッパ部分を取り外し、保護シートを瓦棒の形に張りドブ部分に現場で加工したガルバリウム鋼板の平板を施工していきます。写真:カッパ部分の間から見える白いシートが保護シート、ルーフィングを施工することもあります。

ドブ部分は既存トタン材+ガルバリウム鋼板で二重になっていて雨漏りがありません。カッパ部分も雨の侵入、強い横殴りの雨風にも耐えられる構造になっています。ルーフィング、保護シートは防水材の意味というより既存のトタンとガルバリウム鋼板との異種金属同士の腐食を回避する為に2つの金属を分離するためのもので、特にルーフィングでなくとも良いのです。

ガルバリウム鋼板での瓦棒施工

ガルバリウム鋼板平板は現場にロール状で納入されて織り機で加工されます

瓦棒、トタン屋根のカバー工法

トタン屋根のカバー工法は、何も撤去しない工法で瓦棒の上にコンパネ(下地材)を施工後は普通にまた屋根を作ります。瓦棒は傾斜が緩く、勾配が2.5寸未満なら再び瓦棒(材料はガルバリウム鋼板)を、勾配が2.5寸以上あれば横葺きの屋根材が使えます。カバー工法の条件と使える屋根材は

■勾配が2.5寸未満の場合:

・再び同じ瓦棒の施工、縦ハゼという縦葺きの屋根材が使えます。

■勾配が2.5寸以上の場合は横葺きの一般的な次の屋根材が可能です。

  • ガルバリウム鋼板
  • ジンカリウム鋼板、石粒付鋼板
  • アスファルトシングル
  • 瓦棒、縦ハゼ

@totantaiyou

トタン、ガルバリウム鋼板、金属材料の寿命

金属の屋根材、トタン、ガルバリウム鋼板などは、錆びることで劣化していきます。ですので塗装層のメンテ、塗装を続けていれば、トタンやガルバリウム鋼板にサビはできませんので鋼板の寿命は更に拡大します。つまりは鉄部分の露出を防げば表面はサビないので、半永久的に使い続けられるということです。塗装、メンテを全くしないと、トタンは6~7年程度で穴があくこともあります。

メンテを全くしない場合は、トタンは持って10年程度と思って良いと思います。勿論これ以上長いこと使っているトタン屋根は数多くあります。ガルバリウム鋼板はメンテを全くしなくても、最低25年は穴があいたりしないです。ベツレヘムスチール社の耐用年数実験が証明しています。

 

トタン屋根の断熱性能

トタンやガルバリウム鋼板の平板は0.35m/mの非常に薄い鋼板ですので、断熱性能はありません。トタンの屋根が暑いのはこのためです。ガルバリウム鋼板の瓦棒も同様で断熱性能はありません。断熱材のないガルバリウム鋼板(厚さ:0.35mmはトタンも一緒)屋根の施工した中の温度変化を測定しました。

トタンの断熱性能試験 温度試験

いろいろな屋根材の断熱性能を測定する為に測定専用のBOXをつくり、床、外周を100mmの断熱材で囲い屋根部分だけ材料を交換できるようにしたものです。ここに断熱材なしのガルバリウム鋼板を施工して、勿論下地材+ルーフィングをしてガルバリウム鋼板です。これと気温との比較グラフです。BOXの中に電子式温度計を設置して真夏の一日の温度変化を記録したものです。

この専用BOXには屋根裏がないので、屋根で受けた熱がダイレクトに中に伝わるような構造ですので実際の住宅の構造とは若干違いますが、それでもかなりの温度になることがお分かり頂けると思います。これの対策ですが、断熱シート程度では効き目がないので、少し費用がかかりますが、別のカバー工法、通気工法が比較的コストパーフォーマンスの良い断熱方法になります。下にカバー工法・通気工法のグラフを掲載します。

ガルバリウム鋼板と通気工法断熱性能テスト

断熱材のあるガルバリウム鋼板の温度グラフと同じく断熱材のあるガルバリウム鋼板を通気工法で施工した屋根の温度の変化を比較したものです。青グラフ:気温、黒グラフ:ガルバリウム鋼板、緑グラフ:通気工法のグラフです。ガルバリウム鋼板に断熱材が10mmほど入っているものの比較ですが、明らかに通気工法は断熱効果が高いです。

ガルバリウム鋼板の温度と通気工法との温度差は最高で8度もあります。逆に気温との温度差は、0.2度。トタンの場合は気温との温度差は、14.4度もありましたのでかなり気温に近づいたことになります。

ここでは通気工法と言いましたが、トタン屋根のカバー工法はトタン屋根に下地材を一旦施工しますので、既存の下地と新しい下地との間に空気層ができてこれが断熱効果を持っています。簡易カバー工法とは違ってカバー工法をやると必然的に通気を確保することになります。トタンのカバー工法はこれを利用してます。コストが低く効果的な断熱工法になります。

トタン屋根・瓦棒の雨音と対策

実際の住宅の屋根の下には、天井裏があり、天井がありトタン屋根、瓦棒の屋根の直下で雨音を聞くことはないと思いますが、その音は結構な大きさです。実験BOXの屋根の真下40cmぐらいのとこで録音した雨音(実際はシャワーの音)はこのくらいの雨音になります。

トタンの雨音:

 

通気工法:(仕上材はガルバリウム鋼板)の雨音:

 

通気工法の場合は、シャワーの量をかなり絞ったのでは?と疑われるくらい雨音が小さくなっています。降らせた水の量は測定したら約60mm/時、50mmを超えたら大雨で大型の台風並、30mmを超えると災害の危険が増し、50mmになるとがけ崩れ、山崩れなどで避難準備をしなければならないレベルです。それを超えての量ですので大雨です。

このように、トタン屋根の葺き替えにはカバー工法が断熱効果の意味でも雨音の軽減の意味でも効果の高い工法だと言えそうです。トタン屋根の葺き替えには是非これらの工法が得意でリーズナブルな価格で施工ができる屋根工事お助け隊まで、宜しくお願いします。

 

以上です。

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