屋根の性能

屋根の軽量化/軽い屋根材の種類と製品、巨大地震への備え

屋根が重いと耐震に弱いは、半分正しいが半分間違い

地震の力、耐震の力説明図

 

 巨大地震の力は、屋根だけではなく家全体の重量に関係する

良く瓦屋根だと屋根が重い、重心が高くなって巨大地震に弱く倒壊し易い。などと言われますが、何故屋根が重いと倒壊するのか?

実は家が倒壊するか?しないか?はきちんと計算できるのです。屋根がどれ程の重量なのか?でその家が倒れるか、大丈夫かを計算できます。これを耐震診断と言います。

しかし、屋根の重さではなくて、実は家そのものの重量が問題です。もちろん屋根は家の一部なので、計算に含まれますが、屋根だけがどれだけ重い、軽いから耐震性能が云々カンヌンは説明不足です。

瓦から軽量な金属板に替えたとき、家の自重はどれ程軽くなったのかが?重要で家全体の重量が2%軽くかったのか?30%軽くなったのかでその家にかかる力が変わります。その家に固有にかかる力を専門用語で、「必要耐力」と言います。

この家を倒そうとする力、巨大地震の力に対抗し、家を倒壊から守ろうとする力が、言ってみれば耐震の力、その家の耐震力(専門用語では保有耐力と言います)です。この保有耐力が巨大地震の力より大きければ、倒壊を回避でき、地震の力が大きければ倒壊してしまうのです。

この地震の力と対抗する保有耐力は計算できますので、その家が倒壊するか?倒壊しないかも計算できるという理屈になります。

 

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日本の「耐震診断法」/巨大地震から守る為に

木造家屋において、この家は巨大地震に強い、倒壊しない、この家は倒壊の危険が大きいなどと、判断する基準があります。一般財団法人 日本建築防災協会、国土交通大臣指定耐震改修支援センターが発行している 2012年改定「木造住宅の耐震診断と補強方法」にその判断方法、耐震診断の方法、評価の計算方法が書いてあります。

木造建物の耐震診断と補強方法Book

木造住宅の耐震診断は、これによる診断評価の段階は;

・1.5以上:倒壊しない
・1.0~1.5未満:一応倒壊しない
・0.7~1.0未満:倒壊の可能性がある
・0.7未満:倒壊の可能性が高い

その木造家屋で、巨大地震の家屋にかかる力と、その力に耐える力とが、同じ場合は、1.0と評価されます。1.0がしきいち値になります。巨大地震の力の方が大きいと倒壊しやすくなり、倒れまいとする耐震の力(保有耐力)の力が大きい場合は1.0より大きい数字になって倒壊しない理屈になります。その評価の数字は次式で計算します;

耐震評価点 = 保有耐力 / 必要耐力

・保有耐力:その家が持っている大地震に対抗する力
・必要耐力:地震が家を倒そうとする力

つまり、巨大地震の力である必要耐力とその木造家屋の保有耐力が同じ場合は、1.0です。木造住宅の耐震の補強をして、保有耐力を大きくすれば、数値は1.0より大きくなり倒壊しにくくなります。逆に必要耐力が保有耐力より大きいと数値は 1.0未満となり倒壊する可能性が大きくなります。

必要耐力/巨大地震の家にかかる力

必要耐力とは、その木造家屋にかかる巨大地震の力で、その大きさは単純に言うと家屋の重さに比例するとあります。重い家ほど地震の力は大きくなります。え!重いものほど動き難いから、地震の力は小さいのでは?と思う方もいると思いますが、そうではなく、地球規模の巨大地震の力はとてつもなく大きいので、軽い家も重い家も同じように、動かされます。

同じように動かされますので、地球規模の大きな地震から貰う運動エネルギーは重い家の方がその動く力は大きいのです。ちょっとややこしいですが、重い家ほど地震から貰う運動エネルギーは大きく、その家屋を倒そうとする力も大きいと考えられます。この地震による力を必要耐力と言っています。

保有耐力/木造家屋自身の力

家屋の力と言うと分かり難いかもしれませんが、巨大地震の力に対抗する家自身の抵抗力です。この力は家の構造、壁の量、柱、梁の耐力によります。この保有耐力の計算方法が「木造住宅の耐震診断と補強方法」にはこと細かく計算方法が書いてあります。

これも簡単に言えば、家が倒壊しないようにするには、壁の量、地震の揺れに対抗するものは、壁、柱の抵抗力です。この壁ができるだけ多く、頑丈なものであればあるほど、保有耐力は大きくなり、倒壊しません。補強する場所とその材料のことが詳しく書かれています。

 

家屋が倒壊しない為の耐震対策:

やることは、大きく2つ、その家屋の必要耐力を小さくするか、保有耐力を大きくするの2方向の対策が考えられます。必要耐力を小さくすれば評価値はより大きくなり、保有耐力を大きくすればこれもまた、評価値を大きくできます。

具体的には、必要耐力を小さくすることは、家の重さを小さくすることです。外壁でも家の中の家財道具、設備などを軽量化すれば家の全体の重さは軽くなります。そして効果の高い工事としては、重い屋根の軽量化です。もし屋根が瓦屋根であれば、これをトタンやガルバリウム鋼板にすると、かなりの軽量化になります。

>>> 具体的な軽量化によるモデル例、どれだけ評価値が変わるか?

もう一方は、保有耐力を増やすことです。

保有耐力とは家屋が倒れないように地震に対抗する力で、具体的には壁の補強、柱、梁の補強、壁に筋交いをいれたり、耐力壁(合板を壁に施工する)など家を巨大地震の力に負けない補強をすることになります。「木造住宅の耐震診断と補強方法」のかなりのページが具体的な補強方法と、その補強をした場合の評価値について割かれています。

家の重さってどれくらいなのか?

木造の家屋の重量はどのくらい?なのか。家を建てて構造計算をする際には必須のことなのですが、残念ながら、注文住宅にしろ、建売にしろ構造計算などは実施しないのが実情です。

建築法にはこの家の重量計算の方法が載っていて、ご自分でも計算できます。そんなに難しくありません。参照:建築基準法- 第84条:固定荷重

例えば、2階建て、1階床面積:30㎡、2階床面積:23㎡、瓦葺き、外壁はモルタル、内壁石膏ボード、クロス張りの家の全体の重量はおおよそ、18トン、18,000Kgです。

良く言われること、実施されること:

瓦屋根をガルバリウム鋼板にすると、地震に強くなる、スレートの上にガルバリウム鋼板を重ね葺きをすると、屋根が重くなって耐震に不利だ!

どちらも正しいことを言っていますが、問題はその程度です。耐震を考える、必要耐力を軽減するときに、知らなくてならないのが、その家の重さです。この家の重さ全体に対してどれほど重さが変化するのか?が重要です。

例えば 分かり易く 100㎡の瓦屋根の瓦をずべてガルバリウム鋼板にしたときの重さの変化は、4500Kgから、500Kgへの変化なので、変化は-4,000Kg、4トンの減少です。

100㎡のスレート屋根にガルバリウム鋼板を施工すると、その重さの増加は、+500Kgです。500Kgの変化は大きいと思いますが、問題はこの増減が家全体に占める割合です。

では100㎡の屋根の家の重さは?

と家の重さがわからないと、果たして耐震の評価値に対してどのくらい改善されるのか?悪化するのか?計算できません。

ではモデルを更に詳しく設定して、この問題の回答を導きたいと思います。

瓦を撤去して、ガルバリウム鋼板に屋根を葺き替えたときの評価の変化

スレート屋根にガルバリウム鋼板をカバーしたときの評価の変化

この2つの命題は、特に屋根の軽量化で瓦をガルバリウム鋼板にするのは頻繁に実施されています。屋根を軽くするは耐震にとっては正しいことなのですが、いったいどれだけ効果があるものなのか?だれも言及していないので、計算してみました。またスレート材のガルバリウム鋼板によるカバー工法は耐震に不利ということも時々聞きますので、本当にそうなのか? これも検証してみました。

 

参考にした著作物、政府刊行物

2012年改定「木造住宅の耐震診断と補強方法」

発行元:日本建築防災協会、国土交通大臣指定耐震改修支援センター

建築基準法施行令 - 第三章、第84条:固定荷重(当該建物の固有の重量規定、計算の方法)

 

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巨大地震で家が倒壊する訳、優しく解説

地震の力 家のモデル

振り子で説明される地震と家の関係

巨大地震で家が倒壊する理由・様子を簡単に振り子で説明してみたいと思います。下の絵。「おもり」は家、「支柱」は家を支える柱、梁、土台など家を支える材料です。この家が倒壊するイメージは支柱が折れることです。 地震と倒壊の説明図   家の倒壊説明画像 では黒玉が地震によって揺らされて、支柱が折れ家が倒壊するということはどのようなことなのか? 考察してみます。

黒玉の重さと支柱の折れやすさ

黒玉の重さは地震の力(必要耐力)を表し、支柱は地震の力に対抗する、倒れまいとする力(保有耐力)を表しています。地震の横揺れは黒玉を揺らします。このとき、支柱の支える力が不足していると、支柱は折れてしまいます。これが家の倒壊です。分かり易く表現すると、このようなものになります。 家の重さは黒玉の大きさ、大きいほど重い、支柱は家の対抗力・保有耐力を支柱の太さで表現します。支柱が長く細いと倒壊し易い、太く短いと倒壊しない例えです。

支柱の長さ、太さが同じなら大きい、重い黒玉の方が折れやすく、黒玉の力(地震の力:必要耐力)と支柱の対抗力(保有耐力)が等しいときは、折れるか折れないかの分岐点になり、軽い黒玉の方が折れにくいと言えます。

重い家ほど倒壊し易い。巨大地震の力が大きいから

イメージで分かり易いように、黒玉が重いほど倒壊しやすく、支柱が太いほど倒壊しにくく、支柱が長いほど倒壊しやすい。 つまり、家の総重量(屋根だけの重さではなく)が重いと倒壊し易く、支柱が太い=耐震補強が強いと倒壊し難いと言えます。

私は、実家をリフォームするまでは、重い家、瓦の屋根の家等、同じ高さの家なら重い家ほど、地震に強くて倒れにくと思い込んでいました。しかし、逆でした、軽い家ほど倒れ難く、重い家ほど巨大地震の力が大きいく倒壊の危険度が大きいのです。  

地震が家を倒そうとする力は、家の総重量に比例する

巨大地震の横揺れがその家にかかる力(「必要耐力」と言います)は計算できて、これに基ずいて耐震の計算がなされます。

必要耐力は巨大地震の力;地震力から計算され、簡単に言うと地震の力は家の重量に比例するのです。

この話は本当か?

もっと突っ込んで説明すると、数式が出てきますが、できれば理解して頂きたいです。 巨大地震がその家を倒壊させようとする力、地震の力は専門的に「必要耐力」という名前で言っていてその計算式は;

Qi(必要耐力)= 0.2  X  Ci  X  ΣWi   で計算されます。(精密測定法にて)

Ci は、層せん断力係数と言って、家が建っている地域の係数、地盤の係数、家の構造からくる係数です過去に日本で起きた巨大地震の解析による係数。など様々な解析結果としての係数になります。

・・・さらに各係数について知りたい場合は、「木造住宅の耐震診断と補強方法」の2012年版、第4章 精密診断法1;59ページ、建築基準法施行令に準じて求める方法を読んでください。なおこの本は国立国会図書館に1冊蔵書があって、無料で誰でも閲覧することができます。

式から単純にわかることは、地震の力、家を倒壊させるかもしれない必要耐力の大きさは、0.2 Ciが定数なので、ΣWi の値に比例することです。「ΣWi」はその家の外壁、屋根、柱、梁、内壁、床等の全重量です。この重量に比例するのですから、地震の力は家の(屋根の重量を含めた)全重量に比例することがわかります。

ΣWi :∑(シグマ)はWiの総合計の意味で、家の各壁、柱、屋根、天井等、W1、W2、W3・・・と各家の部分の重量を足した合計値です。

 

屋根を軽量化をると耐震性能が上がるのは何故か?

どれくらい有効なのか?

屋根を軽くすると、家全体の総重量も軽くなることは分かると思います。故に巨大地震の力も軽減出来ます。ただ「瓦を軽くすれば地震に強くなります」だけでは、納得しずらいと思います。屋根がどれだけの重量になったら、どれだけ地震に強くなるのか?計算できます。

ですからその工事の効果も「おおよそ」計算できるのです。

また、瓦から金属に交換すると、夏の断熱は大丈夫か?の疑問にもお答えします。結構常識、思い違いがあります。満足する屋根材はどれでしょうか?

 

巨大地震に備える為、瓦屋根の軽量化/お薦めの屋根材と断熱性能

瓦は、ジンカリウム鋼板やガルバリウム鋼板に比較して重量が重く、東日本震災や熊本地震のような大きな地震で家が倒壊するのでは?と心配されるお客様もいらっしゃると思います。瓦の家を巨大地震から守る為に耐震の対策として、大きく2つの方法があります。

ひとつは、家を地震で倒れないように地盤、基礎、柱、梁、壁などを補強することです。これは地震に対する耐力を強くすることで、「保有耐力」を大きくし家を地震に強くすることです。

2つ目は、地震の力を弱くする工事をすることです。その家にかかる巨大地震の力は実は家々で違っていて、その力を「必要耐力」と言いますが、これは家の全重量に比例します。これを小さくすると、地震の家を倒そうとする力を小さくすることができます。

地震の力を弱くするには、家の重さを軽くすることです

地震の家を倒そうとする力は、その家の重さに比例します。

A建物は30トン、B建物が60トンあれば、B建物はAに対して約2倍の地震の力が働きます。90トンの建物であれば3倍の力が働きます。勘違いするのは、この地震の力=必要耐力は、大きければ倒れやすいのではなく、単なる地震がその建物に働く(倒そうとする)力の大きさです。

その建物が倒壊するかどうかは、その建物の保有耐力との関係が重要で、保有耐力が大きければ倒壊せず、保有耐力が地震の力より小さければ倒壊するということです。

思い違いとして、重い物は倒れ難く、軽い物は倒れやすい感覚、又は逆で重い家は倒壊し易く軽いと倒壊しない感覚がありますが、そうではありません。あくまでも必要耐力とその家の保有耐力との関係で決まるものなのです。

 

瓦をガルバリウム鋼板にすると、かなりの耐震対策になります

瓦の重さは、釉薬瓦で、45Kg/㎡、70㎡の屋根では、3150Kg、約3.1トンです。これを 5Kg/㎡のガルバリウム鋼板へ交換すると、350Kg。約 2.8トン(2800Kg)もの減量です。さて瓦からガルバリウム鋼板へ交換したら、耐震はどのくらい良くなるのか?この70㎡の屋根をもつ総2階のサンプルで考えてみます。

 

総2階建て、瓦屋根、屋根面積:70㎡で木造在来工法の家」を考えます。

耐震の評価モデル、総二階の家

 

⦿この家の瓦屋根の重量は:約 3150Kg (3.1トン)

⦿ガルバリウム鋼板の屋根重量: 約 350Kg (0.35トン)

その差は、約 2800Kg = 2.8トン、この差は瓦の場合の重量の11%、89%の減量です。屋根の重量自体は、1/9近くになりましたが、耐震は9倍になるという話には残念ながらなりません。それは家全体の重量が地震の力に比例するので、家全体の重量を問題にしなければならないからです。

詳しくは別ページ「屋根の軽量化で耐震性能は30%向上する」を見てほしいのですが、この例の場合は家の耐震性能(保有耐力)が強化されるのでは無く、自重を減らしたことによって、受ける巨大地震の力を弱めることにより、耐震に強くすることができています。

上記の場合はあくまでもサンプル例ですが、耐震の評価は;
「一応倒壊しない」から「倒壊しない」へ変化しました。数字上の評点は;1.162 から 1.540へ変化しています。※1.5以上が倒壊しないという評価です。

・・・ お薦めの屋根材は、軽量なガルバリウム鋼板、ジンカリウム鋼板です。

 

瓦からガルバリウム鋼板へ交換すると暑くなる?

全てのお客様と言っていいほど、多くのお客様は、瓦からガルバリウム鋼板にすると、夏暑くなって困ると言っています。実はなんの根拠もなく、私もそう思っていました。で、瓦とガルバリウム鋼板(断熱材付)との比較実験してみました。同じ実験BOXを2つ用意し、屋根だけ瓦とスーパーガルバリウム鋼板にして、8月の日中、BOX内の温度を半日計測してみました。

 

夏の瓦屋根の断熱性能1

実験に使った瓦は、平型の釉薬瓦で、厚さは約 10mm、ガルバリウム鋼板は、断熱材付(約 10mm)の横暖ルーフS。瓦の下は桟木があり僅かですが、隙間が空いていて瓦屋根の方が内部の温度は低いと考えたのですが、結果は断熱材付のガルバリウム鋼板が低かったのです。

※ガルバリウム鋼板は、新しい製品で断熱材のある、ニチハ株式会社の横暖ルーフSです。

瓦には断熱性はないです。

・・・ 瓦に断熱性能はないことの実験

考えれば当然ですが、瓦は焼き物、陶器です。陶器の断熱性はありません。お茶碗にお湯をいれて持ってみると熱いですし、熱をしっかり伝える材料になっています。ですから屋根に置いても同じとなるわけです。ですから、金属とたいっても10mmの断熱材が有効で、今まで瓦の屋根なら、夏の暑さ、寒さは同じかほんの少し改善する程度と言って良いと思います。

断熱性能があるとすれば、下地と瓦との間の空間が僅かですが断熱の機能があります。上の実験では、ガルバリウム鋼板の断熱材(約10mm)と瓦と下地材の空間(15mm程度?)の断熱性の比較をしていると言い換えてもおかしくないと思います。

ただ、グラフでの違いはありましたが、外気温よりは高いので、涼しくなるというレベルではないことを確認しておきます。あくまでも瓦屋根と同等か少し良くなる程度、しかし、瓦より悪化することはないと思ってください。

(この温度の違いを体感するのは難しいと考えます。このデータではどちらも内部の温度は、30度以上で気温より高いのです。これを施工後、日によって気温の違う環境でこの違いを感じるには結構敏感な感覚がある人でないとわからないと思います。どちらも暑いです)

 

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重い瓦を撤去して軽い屋根材にするとき、どんな製品があるのか?

軽量な屋根材タイトル

 

軽い屋根材って、ガルバリウム鋼板だけなんですか?
そんなことないよ!ジンカリウム鋼板、アスファルトシングルや同じガルバリウム鋼板でも瓦にすごく似たものもあるよ
他にもあるのね!それぞれ何が違うの?
瓦の代わりなら、まず重さを比較してみようかな。耐震には、重さが大事だからね!

 

比較するのに、瓦の重さは? 40Kg/㎡

釉薬瓦、燻製瓦、素焼き瓦、銀黒瓦、洋瓦など瓦にもいろいろ種類がありますが、おおよそ瓦の1㎡あたりの重さは;40Kg~45Kg/㎡です。ここではわかりやすく、40Kg/㎡としておきます。 瓦の重量40キロ画像

ジンカリウム鋼板、石粒付鋼板:7Kg/㎡

瓦の軽量化ではガルバリウム鋼板ばかりではありません。最近では石粒付鋼板、ジンカリウム鋼板を選ぶお客様も増えています。価格もガルバリウム鋼板とそんなに違いはありません。ガルバリウム鋼板の最新式SGLタイプで、1㎡、¥6,500ぐらいが相場ですが、このジンカリウム鋼板は、うちの提携業者さんで、¥7,000程度です。特徴としては;

  • 保証:30年
  • 耐用年数:50年以上
  • 石粒が雨を拡散し、ガルバリウム鋼板のような雨音がしません
  • 価格的にも屋根屋を選べばガルバリウム鋼板と遜色ありません

このように、デザインが気に入ればコストパーフォーマンス抜群の材料になります。 ジンカリウム鋼板、エコグラーニ エコグラーニ 茶とグリーン

アスファルトシングル材:10Kg/㎡

米国では、圧倒的なシェアーを誇るアスファルトシングル、日本では規格の問題で発売時期が遅れた為、まだまだメジャーな屋根材とは言えないですが、自着式のルーフィング、接着式の工法を採用することによって、釘、ビス、タッカーを全く使用しない工事が可能です。つまり雨漏りの原因、遠因がなくなるわけで、屋根に穴を一切開けません。大変優れた工法ができます。 アスファルトシングル仙台の施工例 シングル材、拡大写真 特徴:

  • 1㎡、約10Kgと瓦の 1/4~1/5と耐震にも有利な軽量屋根材
  • 専用の接着剤で固定し、自着式のルーフィングとともに施工すると釘、ビス不要
  • 価格もガルバリウム鋼板より安い
  • 表面がザラザラしているため雨を拡散し、雨音がしない

瓦の品格、風情を残した瓦調ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は良いのだが、軽くて瓦の意匠、デザインの屋根材は何か無いか?というお客様にお薦めしたいのが、瓦のようで瓦でない、瓦調のガルバリウム鋼板です。地上から見ただけでは瓦と思ってしまうほど瓦に似ています。でも軽量なガルバリウム鋼板を加工して、塗装を施してありますから見た目区別が難しいです。瓦の風格、格調はそのままに和風の家とマッチします。これの施工写真も掲載します。 瓦調ガルバリウム鋼板胸部分画像 瓦調ガルバリウム鋼板 母屋

一番軽量な、トタン、ガルバリウム鋼板:5Kg/㎡

瓦の替わりに葺き替えられる屋根材で一番注文があるのが、ガルバリウム鋼板、トタンも同じ重量ですが、ガルバリウム鋼板のほうが耐久性に優れているということで、トタン(溶融亜鉛メッキ鋼板とも言う)は、屋根材としては殆ど使われなくなっています。価格も殆ど同じかガルバリウム鋼板のほうが安い場合もあります。

新しいガルバリウム鋼板、SGLは、重量は同じですが、メッキの組成が違っていて、ガルバリウム鋼板より耐用年数が長いです。30年以上あると私は思っています。

軽さで言えば、SGL、トタン、ガルバリウム鋼板がお薦めですが、耐用年数を瓦に近いものを言えば、ジンカリウム鋼板・石粒付鋼板が今現在では、一番お薦めの屋根材になります。

(私見ですが・・・)

 

参照した書籍、論文、サイトの情報

■耐震診断、必要耐力、保有耐力の計算に関して参照した書籍、ページ、図など

・木造住宅の耐震診断と補強方法:2012年改訂版、発行:日本建築防災協会、国土交通大臣指定耐震改修支援センター、著作者:「木造住宅の耐震精密診断と補強方法」改定委員会(2004年改訂版)、委員長:坂本 功

必要体力:木造住宅の耐震診断と補強方法:2012年改訂版 P26、第三章 3.4.1:必要耐力
保有耐力:木造住宅の耐震診断と補強方法:2012年改訂版 P30、第三章 3.4.2:保有する耐力

 

このページは以上になります。

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