屋根材について

瓦の葺き替えは超軽量・耐用年数の長い石粒付鋼板

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石粒付鋼板タイトル写真

地震に備えて軽量屋根材へ:お薦め石粒付鋼板

重量6Kg/㎡、瓦の1/7、耐用年数は50年

石粒付鋼板・エコグラーニ

価格も新ガルバリウム鋼板の1割~2割増しで施工が可能です。

石粒付鋼板。ディプロマット施工写真

一般的な釉薬瓦は45kg/㎡、100㎡の屋根で4,500kg(4.5トン)、石粒付鋼板は 6kg/㎡、100㎡の屋根で 600kg(0.6トン)で3,900kgも軽くなります。

・・・何故屋根を軽くすると耐震に強くなるのか?

この質問にまともに答えられる業者は優秀です。屋根が軽くなると家の重心が下に、軽くなると倒壊し難くなるのは自明のこと・・・などと中途半端な答えしか書いていません。どのくらい耐震性能が向上するのか?の質問に対しては全く回答できません。でも巨大地震の力と家の倒壊とは純物理現象なので、きちんと計算ができます。(もっともこれは屋根屋の仕事ではないかもしれませんが)

簡単に解説すると巨大地震が家を倒壊させる力はその家の重さに比例するからです。屋根の重さを軽くするとは家の重さが軽くなり、巨大地震の家にかかる力が小さくなるからです。

家が巨大地震によって倒壊する訳、仕組みは「巨大地震で家が倒壊する訳・原理」に書きましたのでご覧ください。

 

石粒付鋼板にするメリットがあります/お薦めの屋根材

  1. 屋根の重量が劇的に軽く家全体の重量も軽くなるので耐震に強くなる
  2. 瓦に近い、少なくとも同じ超軽量なガルバリウム鋼板より長い耐用年数50年の屋根材で屋根の耐用年数が長くなる。
  3. ガルバリウム鋼板の様に雨音がしない

瓦より遥かに軽く耐用年数は50年。瓦の交換屋根材としてお薦めな軽量屋根材は;石粒付鋼板です。ガルバリウム鋼板も超軽量なのですが、耐用年数、寿命が違います。

ガルバリウム鋼板は開発元であるベツレヘムスチール社が全米33個所に施工した物件を1974年から1999年までの25年間追跡調査した結果、25年経過しても雨漏りは無かったというレポートを公表しています。ですのでガルバリウム鋼板の耐用年数は25年以上。

2016年に発売された新ガルバリウム鋼板の耐用年数はメーカーは公表していませんが、ガルバリウム鋼板より長いことは確かで穴あき保証が25年となっています。耐用年数は保証より長いはずで、私見ですが35年以上と思っています。

一方、石粒付鋼板は、保証30年とメーカーは言っていて、耐用年数については言っていません。正し各Webカタログから、50年以上はあると推測できます。

耐用年数については

上の図は、ディートレーディング社の石粒付鋼板、そのメンテ計画を示したものです。製品エコグラーニ、ディプロマットなどです。これを見ると、30年が保証期間で60年以降が葺き替え時期と読めます。もちろんこれは目安であって保証ではありません。もともと耐用年数、いつまで使い続けられるか?は施工された環境、施工の品質など材料だけの要因ではなかなかいうのが難しい項目ではあります。

でもこれをみれば50年以上は大丈夫と思える表です。これが根拠で石粒付鋼板の耐用年数は50年以上と申し上げています。(もちろん保証ではありません)

瓦の耐用年数:

瓦の耐用年数は正確な年数は、不明、誰もきちんと調査したことがないと思いますし、実際の実験や防爆試験の結果として60年としたのではないのです。唯一、瓦の耐用年数の数字が、Casbee(建築環境総合性能評価システム★1) に載っています。瓦の有名メーカーも60年と答えていました。根拠はCasbeeに60年とあるから・・・と?有名瓦メーカーでさえ、きちんと測定したわけではないのです。でも建設業界、屋根業界では瓦(釉薬瓦、陶器瓦)は耐用年数60年(以上)と言われています。

屋根を軽くすると耐震性能は30%向上する!

この交換によって、木造家屋の耐震性能、耐震評点が約30%向上します。これは2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」に書かれた計算方法で導きだしたサンプルの家の耐震診断での変化です。お助け隊で、家のサンプルを考えてそのサンプルの家を使って耐震の計算をやってみました。

・・・30%向上の根拠、サンプルでの耐震診断の計算は:耐震性能のページへ

家の重さは重いほど、動かされ難いので重い方が地震が来ても動かない、倒れにくいと考えている方がいますが、そうではありません。これは地震の力は地面が動くのでそれは地球規模の力、途方もない巨大な力が各家にかかりますので、全ての家が動きます、揺れますこの一度簡単に動いた家は重いほどその運動エネルギーは大きい。そしてそのエネルギーは家の重さに比例して大きくなります。

2012年改訂版「木造住宅の耐震診断と補強方法」は買うと高いので、ご興味のあるかたは、国立国会図書館に1冊ありますので、誰でも読むことができます。

石粒付鋼板の施工価格・施工相場

石粒付鋼板の施工を初めてまだ数年程度なので、相場を出すほどデータが集まってはいません。ここではお助け隊の提携屋根屋さんの価格の一部をお知らせしたいと思います。石粒付鋼板がガルバリウム鋼板とともに得意な屋根屋さんです。

瓦屋根から石粒付鋼板への屋根葺き替え:サンプルから具体的な施工概算:

建坪15坪瓦から石粒付鋼板へのサンプル屋根

建坪15坪の家

瓦を撤去して石粒付鋼板(ディプロマット)を施工する葺き替え費用概算

工事項目金額単価数量単位備考
足場設置&解体費用¥153,600¥800192平米
瓦撤去費用¥153,000¥2,00076.5平米
瓦他廃材処理費用¥153,000¥2,00076.5平米
防水材・ルーフィング¥ 68,850¥90076.5平米30年の耐用年数ものNEWライナールーフィング
石粒付鋼板
本体施工費、材料込
¥ 535,500¥7,00076.5平米ディプロマット、エコグラーニ仕様
その他の役物、部品施工費用、材料込み¥ 263,600一式軒先唐草、棟板金、けらば、壁の取りあい他
屋根工事の小計¥1,327,550
諸経費(工事費の5%)¥ 60,000
税抜き合計¥1,387,000 -(千円未満四捨五入)
概算のため

 

比較として、ガルバリウム鋼板での施工価格概算を載せておきます。

(ガルバリウム鋼板は、SGLではなくて通常のガルバ)

工事項目金額単価数量単位備考
足場設置&解体費用¥153,600¥800192平米
瓦撤去費用¥153,000¥2,00076.5平米
瓦他廃材処理費用¥153,000¥2,00076.5平米
防水材・ルーフィング¥ 68,850¥90076.5平米30年の耐用年数ものNEWライナールーフィング
ガルバリウム鋼板
本体施工費、材料込
¥ 497,250¥6,50076.5平米横暖ルーフαS仕様
その他の役物、部品施工費用、材料込み¥ 224,250一式軒先唐草、棟板金、けらば、壁の取りあい他
屋根工事の小計¥1,249,950
諸経費(工事費の5%)¥ 60,000
税抜き合計¥1,309,000(千円未満四捨五入)
概算のため

石粒付鋼板(例ではディプロマット)とガルバリウム鋼板(横暖ルーフαS)での価格の違いを示したわけですが、この例では約8万円の価格差になっています。もちろん業者によってこの価格は変動しますし、もっと価格の開きがあるかもしれません。

この価格差に対して、石粒付鋼板とガルバリウム鋼板の性能を比較検討してほしいのです。正確な性能情報、そして相場の価格を知ることで、正しい判断が生まれます。

概算価格表の解説:

既存の瓦を撤去して石粒付鋼板とガルバリウム鋼板での屋根葺き替えを想定した工事価格ですが、瓦を撤去する費用とその廃材処分費用を別に表示しました。瓦は家庭ごみとしては廃棄できない産業廃棄物なので、処理費用がかさみます。

防水材・ルーフィングは両方とも30年の耐用年数をもった田島ルーフィングのものをお薦めします。屋根屋によっては普通のゴムアスを使用することが多いかもしれませんが、このルーフィングは重要です。屋根の耐用年数そのものと言っても過言ではありません。是非良いものを選んでいただきたい。

葺き替え費用は石粒付鋼板もガルバリウム鋼板も本体の材料込みの施工費用と本体以外の部品施工費用とに分けて表記しました。この部品の項目をずらずらと書いた見積も散見されますが、非常に比較し難いです。これは屋根屋さんにお客様から細かい役物はまとめて見積を書いてもらうよう希望したほうが良いです。

で、石粒付鋼板とガルバリウム鋼板の概算では金額の違う項目は、2つだけです。本体施工費用とその他の役物、部品の施工費用です。他の項目、金額は同じ。諸経費もおおよそ5%なので、6万円にしてあります。

 

参考本:「木造住宅の耐震診断と補強方法」

木造住宅の耐震の仕事は、日本建築防災協会、国土交通指定耐震改修支援センターの「木造住宅の耐震診断と補強方法」をもとにやられています。これを精読し、原理、応用を理解するのが耐震診断士のはずですが、どうもそうではなく、もっと安易な仕組みになっていると思っています。

サンプルの家の耐震診断の計算はこの本がベースになっています。

木造建物の耐震診断と補強方法Book

★1:Cassbeeとは?

CASBEEは、2001年4月に国土交通省住宅局の支援のもと産官学共同プロジェクトとして、建築物の総合的環境評価研究委員会を設立し、以降継続的に開発とメンテナンスを行っている

「CASBEE」(建築環境総合性能評価システム)は、建築物の環境性能で評価し格付けする手法である。省エネルギーや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮はもとより、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建物の品質を総合的に評価するシステムである

屋根材の耐用年数 by Casbee

 

 

まとめ

瓦の葺き替えでは石粒付鋼板が;耐震性能の向上、耐用年数の面でお薦めです。屋根を軽くすることは家の総重量を減らすことになり、耐震の評価が上がります。もう一つ軽量な屋根材にガルバリウム鋼板がありますが、価格対性能を比較検討するべきです。その為にも正確な情報と正しい相場感が必要になります。

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