ガルバリウム鋼板の性能、特長

国内SGL、ガルバリウム鋼板・屋根材メーカー

ガルバリウム鋼板の工場出荷状態

SGL、ガルバリウム屋根材生産会社/各社の特徴

 ガルバリウム鋼板を作っている会社とガルバリウム鋼板の屋根材を作っている会社は別会社で、屋根材としてのガルバリウム鋼板、SGLを選ぶのはこの屋根材生産会社になります。その各社のガルバリウム鋼板屋根材について、解説いたします。 

各社のHP、カタログを見てもその屋根材が旧ガルバリウム鋼板で出来ているのか?新しいガルバリウム鋼板で出来ているのか?ユーザーには分かり難いかもしれません。なので、各社の製品がどの鋼板で作られているのか?塗装は?保証は?等、各社、各製品の仕様をまとめてみました。

製品名基材表面塗装断熱材保証内容屋根材メーカー名
スーパーガルテクトフッ素SGLフッ素塗装ポリイソシアヌ
レートフォーム
穴あき保証:25年
塗膜等の保証:20年
アイジー工業
横暖ルーフα
プレミアムS
SGLフッ素塗装硬質ウレタン穴あき保証:25年
塗膜等の保証:20年
ニチハ
スーパーガルテクトSGLポリエステル塗装ポリイソシアヌ
レートフォーム
穴あき保証:25年
塗膜等の保証:15年
アイジー工業
横暖ルーフαSガルバリウム鋼板ポリエステル塗装硬質ウレタン穴あき保証:25年
塗膜等の保証:なし
ニチハ
シルキーG2ガルバリウム鋼板ポリエステル塗装ウレタンフォーム穴あき保証:25年
塗膜等の保証:15年
福泉工業
efルーフガルバリウム鋼板ポリエステル塗装
改良塗装
硬質ウレタン穴あき保証:25年
塗膜等の保証:15年
福泉工業
スマートメタルSGLポリエステル塗装発泡ポリエチレン
3mm厚
穴あき保証:25年
塗膜等の保証:15年
KMEW
リファーナ
(SGLフッ素)
SGLフッ素塗装発泡ポリスチレン穴あき保証:25年
塗膜等の保証:20年
メタル建材
リファーナ
(SGLカラー)
ガルバリウム鋼板ポリエステル塗装発泡ポリスチレン穴あき保証:25年
塗膜等の保証:15年
メタル建材
ヒランビーガルバリウム鋼板記述なしなし記述なし稲垣商事
スーパーヒランビーJ-クラフトクロメートフリー
塗装(ノンクロム)
カルフォミクス塗膜保証:15年稲垣商事

いろいろ解説:

表だけ見てもどの項目をどう考えればよいのかわからないので、解説します。今、ガルバリウム鋼板の基本の材料は2つ、ガルバリウム鋼板とスーパーガルバリウム鋼板です。正確にはスーパーガルバリウム鋼板はガルバリウム鋼板ではなく、日本製鉄が開発した新しいメッキ鋼板・SGLになります。

ガルバリウム鋼板とSGL・スーパーガルバリウム鋼板

 SGL(スーパーガルバリウム鋼板)とガルバリウム鋼板では、SGLの方が長持ち。

<ガルバリウム鋼板>

亜鉛(43.4%)、アルミニウム(55%)、シリコン(1.6%)の合金メッキ鋼板です。

<SGL:スーパーガルバリウム鋼板>

日本製鉄が開発したスーパーガルバリウム鋼板:亜鉛(41.4%)、アルミニウム(55%)、マグネシウム(2%)、シリコン(1.6%)の合金メッキ鋼板。

・SGLについては、別ページで詳しく解説しています。・・・SGLとガルバリウム鋼板

 まず、ガルバリウム鋼板とSGLとどちらが良いのか?が悩みます。カタログ上では、穴あき保証の年数がどれも同じだからです。何故古い鋼板であるガルバリウム鋼板と新しい鋼板のSGLの穴あき保証の年数が同じなのか? それは、日本製鉄が2016年に開発したSGL:スーパーガルバリウム鋼板を発表し、この鋼板が穴あき保証25年だったからです。それまでは穴あき保証などの保証規定はありませんでした。日本製鉄(旧新日鉄住金)がSGLの仕様で「穴あき保証」を言ってからです。屋根材各社は、この言い方に統一しました。同じ鋼材を使っているので当たり前ですね。

また屋根材の保証値も重要ですが、耐用年数も重要です。日本製鉄、JFEのメッキ鋼板・高炉メーカーが耐用年数を言わないので、全ての屋根材メーカーは耐用年数を言えなくなっています。独自で耐用年数を測定する会社も全くありません。

業界で唯一データがあるとしたら、1970年代にガルバリウム鋼板を開発した米国のベツレヘムスチール社が実施した25年に渡る防爆実験データのみです。ベツレヘムのガルバリウム鋼板耐用年数実験

 ガルバリウム鋼板の耐用年数は、25年以上とこの実験結果で言っています。世界で唯一、実際の実験で公に耐用年数を規定したものになっています。SGLについては日本製鉄は規定していません。ただ、穴あき保証25年だけを言っています。(常識的には、耐用年数は保証年数より長いはずです)

SGLの開発元である日本製鉄:SGLはガルバリウム鋼板の3倍の耐食性があると言明しています。http://www.niscs.nipponsteel.com/products/sgl.html

 耐用年数の規定はありませんが、日本製鉄のSGLの耐候性の実験などから、ガルバリウム鋼板より寿命は長いと思われます。性能表を書いてしまうと、はっきり書いてあるものしか比較できないので、注意が必要です。・・・ カタログ上の穴あき保証が同じ25年でもガルバリウム鋼板とSGLの耐用年数は同じではない、と考えます。

SGLとガルバリウム鋼板の穴あき保証、耐用年数の考え方の詳しい考察

 

次はメッキ鋼板の塗装についてです。これも選ぶ際に重要な項目になります。

ガルバリウム屋根材の塗装について

日本製鉄、日鉄鋼板のガルバリウム鋼板材料そのものの生産ラインです。工場で塗装までして、大きなコイル状で各屋根材メーカーに出荷されます。その塗装の工程を簡単に説明した図が下の漫画になります。ガルバリウム鋼板塗装工程

 次に重要は項目は、屋根材でのガルバリウム鋼板の塗装です。大きく2つあります。ポリエステル樹脂塗装とフッ素樹脂塗装です。いずれも上の図のような工場での焼付塗装です。

あれ?外壁塗装の業界では、アクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素樹脂塗料などがあるのに、屋根材の塗装は2種類。

 SGL、ガルバリウム鋼板の塗装は、工場での焼付け塗装です。焼付け塗装は、洗浄、メッキ工程と一貫で行われ、塗料を塗布したあと、100℃以上の高温層に入れて鋼板に化学反応を起こさせ、塗料と鋼板を結合させ、外での自然乾燥塗装より強い塗膜を形成できます。これが焼付塗装です。

SGL、ガルバリウム鋼板で使われる焼付塗料は、現在ポリエステル塗料とフッ素樹脂塗料です。各社の塗膜保証で、ポリエステルでは15年、フッ素塗装で、20年となっていて、塗装面での違いになっています。フッ素塗装は高価ですが寿命の長い製品になります。

断熱材について

 最後に、屋根材のガルバリウム鋼板は、断熱材が標準で付加されていることが多いです。その厚さ、おおよそ10mm程度。効果はあるのか?良く効かれますが、違いがあるか?と聞かれたら「あります」と答えます。しかし、下のグラフを見てください。

断熱材ありなしの比較グラフ

 断熱材のある(10mm程度)のスーパーガルテクト、断熱材のない千代田鉄鋼のガルバリウム鋼板カラー鋼板の断熱性能を比較したものです。データを取れば断熱材があった方がいいかな?程度と思います。何故なら、気温と比べてください。この日、気温の最高温度は、33度、断熱材なしの鋼板は、最高48度、でも断熱材がある鋼板でも43度程度あるのです。

48度も暑くて死にそうですが、43度も暑いのに変わりありません。断熱材の効果はこんなものです。劇的に温度が下がると考えない方が良いと思います。

SGLとガルバリウム鋼板の穴あき保証、耐用年数の考え方の詳しい考察

 製品の保証は、一度カタログやWebに書いたら保証しなければなりません。私もメーカーに勤務したことがありますが、問題はその書き方です。ガルバリウム鋼板の各社の保証の書き方ですが、年とともに、新しい鋼板(SGL)が出てきたときに書き方が変わっています。

SGLの前のガルバリウム鋼板の保証は、赤錆保証とか言っていました。SGLは穴あき保証と言っています。これは、スーパーガルバリウム鋼板が25年より前に鋼板に穴が空いて雨漏りになったらその部分の製品を無償で差し上げます。(ただし製品は差し上げますが、工事費用はお客様持ち)という保証です。

でも、ガルバリウム鋼板の耐用年数は25年以上と判っていますので、SGLは、ガルバリウム鋼板より長持ちであると日本製鉄が言っていますので、SGLはそれより耐用年数が長いはずです。鋼板に穴が空くということは取りも直さず耐用年数のことです。だから25年の保証が出来たわけです。

ガルバリウム鋼板の耐用年数は1970年に米国のベツレヘムスチール社が、既に実験で証明したので、別に驚くことではなく、それより強いSGLの穴あき保証が25年は、当たりまえと言ったら怒られてしまいますが、順当な仕様と考えます。(私見です)

SGL、ガルバリウム鋼板の劣化は何の劣化か?

 SGLには、塗装がしてあります。ニチハ、アイジー工業の製品には、ポリエステル樹脂塗装とフッ素樹脂塗装があります(2021年9月現在)劣化するものは、まず、塗装の層が、自然(雨、風、台風、暴風雨、紫外線、温度変化)の影響による経年劣化によって徐々に薄くなります。

次に、メッキ層(亜鉛+マグネシウム+アルミ+シリコン合金メッキ)の劣化があり、そして最後に基盤である鉄がむき出しになってこれが錆び、穴が空きます。これらの一連の成分が全てなくなった時。が25年より前だったら保証しますが、SGLの穴あき保証です。

ガルバリウム鋼板も同じです。

そして、保証の内容は、25年以前に穴あきが発生したら、屋根材全て無償交換・・・にはならないです。その穴の空いた部分の一枚の同じ材料を無償提供すます。工事費用は原則ありません。ただ、その状況で工事費用も保証することはありえます。(その一枚の交換費用のことです)

良く保証というと屋根全体を新品に交換するのでは?という思い違いがありますが、そうではありません。穴が空いた部分だけの材料支給になります。

 

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ガルバリウム鋼板は、1972年、米国ベツレヘムスチール社が開発した画期的なメッキ鋼板です

 ガルバリウム鋼板は、1972年に当時米国で隆盛を極めたベツレヘムスチール社(Bethlehem Steel Corporation:1904–2003、ペンシルベニア)が開発したメッキ鋼板で、その後半世紀以上に渡って世界中で使われた製品です。

現在、ガルバリウム鋼板のライセンスを所有しているのは、BIEC International Inc.でGalvalume®(世界的な登録商標)のライセンスを供与する企業体になっています。この会社はBlueScope Steel Ltd.傘下の関連企業です。余談ですが、BlueScope Steel Ltd.は、新日鉄住金(現日本製鉄)とSGLの共同開発も行いました。

2020年1月現在でGalvalumeのライセンスを供与している会社は全38社で世界中にあり、その主な製造会社は次の組織体です。英語では、Licensees of 55% Al-Zn Coated Steelになっています。アルミニウム55%の亜鉛メッキ鋼板のライセンスです。

・United States (アメリカ):

  • AM/NS Calvert
  • Steel Dynamics Inc.
  • Steelscape Inc.  登録商標:Zincalume
  • Ternium USA
  • U.S.Steel Corp.
  • Wheeling-Nisshin, Inc.

・Australia:(オーストラリア)

  • BlueScope Steel  登録商標:Zincalume

・Japan:

  • JFE Galvanizing
  • Maruichi Steel Tube
  • Nisshin Steel Co., Ltd.
  • Nittetsu Sumikin Kohan
  • Yodogawa Steel Works, Ltd.

ここで注意なのが、BlueScope Steel、Steelscape Inc.は、アルミニウム55%の亜鉛メッキ鋼板の製品を「Galvalume」とは言わず「Zincalume」という独自の名前で登録商標(Trademark)を使っています。製品は全く同じですが、登録商標・名前が違っています。

 ちなみに、BIECは、BlueScope Steelの傘下企業です。???変ですよね!

また余談ですが、この「Galvalume」は他のメーカーも独自の登録商標を持っているところもあります。

・Industrias Monterrey S.A.:「ZINTRO-ALUM」の登録商標

・Galvak, S.A. de C.V.: 「GALVAL」の登録商標を使っていました。でもこの2社は、既にリストにその名前がありません。日本の「Nittetsu Sumikin Kohan」も既にこの会社はなく、「日本製鉄」が引き継いでいます。

・新日鉄住金: 日本語の登録商標は「ガルバリウム鋼板」。ガルバリウム鋼板という名称の登録は、新日鉄住金(現日本製鉄)が持っています。

 

ガルバリウム鋼板(Galvalume)の定義

上記に書いたように、Galvalumeは、BIECの登録商標で、Zincalumeは、BlueScope 社とSteelscope社の登録商標、日本語のガルバリウム鋼板商標権は今は日本製鉄がそれぞれ持っています。

ガルバリウム鋼板の定義、および技術的な規定は、ISO、およびJISにて規格化されていてJISではISO9364に準じてJIS3321に規定されています。JIS3321-2010では; 質量で; 55%:アルミニウム、1.6%:ケイ素、シリコン、残り亜鉛を標準組成とする溶融メッキ鋼板とする。JISでは当然「ガルバリウム鋼板」という名前は「日本製鉄」の登録商標なので出てきません。

JIS3321-2010には屋根材でのガルバリウム鋼板の規定があります(ISO9364にはない)

・JIS3321-2010、附属書JA(規定):屋根用の板に適応する厚さおよびメッキの付着量の規定は;鋼板の厚さ:0.35mm以上で、メッキ量:AZ150、0.27mm以上0.5以下でメッキ量:AZ90、AZ120、AZ150 に規格されている。

補足: AZ150とは?:

AZは、JIS規格内メッキの付着量を規定している記号で、AZ150は、メッキの厚さが;0.054mm=54μm(ミクロン)であることを示しています。同様にAZ90は33μm、AZ120は43μmでこの中ではAZ150が一番メッキ層が厚いです。つまり一番耐用年数が長いと考えられます。ガルバリウム鋼板は鉄鋼会社が生産していますが、ガルバリウム鋼板の屋根材は、屋根材メーカーが鉄鋼会社からガルバリウム鋼板を買って屋根材に加工しています。では、各屋根材メーカーはどの規格のガルバリウム鋼板を使っているか?そのガルバリウム鋼板の主に厚さを紹介します。

ガルバリウム屋根材;各メーカーの厚みとメッキ量

ガルバリウム鋼板屋根材のJIS規格でどの規格に準じた製品を屋根材メーカーが採用しているか?調べのですが、カタログ、および問い合わせ窓口では詳しいことは公開していないようで、カタログでの表記確認までです。

ニチハ株式会社:横暖ルーフSシリーズ、ここの製品はSGLを使ったものとガルバリウム鋼板を使ったものに大別されます。

ガルバリウム鋼板の厚さ:0.35mm; 350μm、メッキ規格:不明、4種類の製品がありますが、全て鋼板の厚さは、0.35mm=350μm。

・アイジー工業:スーパーガルテクトシリーズ、3種、カタログには鋼板の厚さは記述がないが、メッキの規定はあり、AZ150を使用。メッキ厚:54μm、3種の全製品

・福泉工業:MFシルキー:鋼板の厚さ:0.35mm=350μm、メッキ厚:記載なし、通常のガルバリウム鋼板、鋼板の厚み:鋼板の厚さ:0.35mm=350μm、メッキ厚:記載なし

・稲垣商事:ヒランビー:鋼板の厚さ:0.35mm=350μm、メッキ厚:記載なし

・株式会社セキノ興産:柾目FLeX:鋼板の厚み:0.4mm:メッキ厚:記載なしダンネツトップ:鋼板厚さ:0.35~0.4mm、メッキ厚:記載なし。

・JFE鋼板株式会社:優雅やね:鋼板厚み:0.35mm、メッキ厚:

・さいわいルーフ(日本ルーフ建材株式会社):さいわいルーフさざ波:鋼板の厚み:0.4mm、メッキ厚:記載なし、さいわいルーフしおさい:0.35mm、メッキ厚:記載なし。

・千代田鋼鉄工業株式会社:チヨダカラーGL HF20:鋼板厚、メッキ厚:JIS3322規格品。

・ビルドマテリアル株式会社:ワイド220:鋼板厚:0.35~0.5mm、メッキ厚:記載なし。

・月星商事株式会社:横葺MSタフワイド、タフルーフ:鋼板厚み:0.35、0.4mm、メッキ厚み:記載なし。

 

ガルバリウム鋼板の鋼板自体の厚みは、0.35mmと0.4mm、メジャーなガルバリウム鋼板屋根材、横暖ルーフSやスーパーガルテクト、JFE鋼板の製品は0.35mmとなっています。JIS3321-2010で厚さ0.35以上とありますので、最低のラインで製品化したと考えられます。耐用年数を鑑みると、鋼板の厚さよりメッキ層の厚さが問題になって、これは屋根用では、一番厚いAZ150:0.054mm=54 μmが規定されています。メッキ層の厚みを厚くすれば耐用年数は長くなります。

また、ガルバリウム鋼板屋根材の耐用年数は、一番有名なベツレヘムスチール社の実験では25年以上です。(言い切ってしまいます)しかし、AZ150以上のメッキを施すには、鋼板メーカーとしては特注品になってしまい、材料の価格が高くなって屋根材メーカーとしてはガルバリウム鋼板屋根の価格にダイレクトに効いてきますので、そのような製品はあまり市場に出ないと言って良いと思います。各屋根材メーカーもメッキ量の記載がないのは、AZ150なのであえて書かない?のだと考えます。そこまでカタログに記載しても利益がないと考えているのかもしれません。

ガルバリウム鋼板屋根材の組成図:

ガルバリウム鋼板屋根材の組成

塗装層の厚さは、JIS規格にはありませんが、一般に工場での焼き付け塗装1層では、20μm~60μmなので、おおよその値として50μmを使ってみました。ニチハの横暖ルーフαプレミアムSでは、フッ素塗装の塗膜は、2回塗られていて、塗膜は厚いです。塗装層の厚さは記述がありません。

 

ガルバリウム鋼板を「溶融55%AL-Znめっき鋼板」と記述する訳

 Webサイトには、「ガルバリウム鋼板」という名前が沢山出てくるのに、ガルバリウム鋼板を作っているメーカー、例えばJFE鋼板でも「ガルバリウム鋼板」を使えません。多分許可をもらっていると思います。屋根材メーカーも同じです。

何故なら「ガルバリウム鋼板」は日本製鉄(旧新日鉄住金)の登録商標でこの名前を公に使用するには、日本製鉄に許可をもらわなければならないからです。

ガルバリウム、ジンカリウムという名前は?何?

 ある屋根工事のサイトを見ると、ガルバリウム鋼板とジンカリウム鋼板の違いが出てきます。曰く;

 ・ガルバリウム鋼板の組成:アルミ55%、亜鉛43.5%、シリコン1.5%
 ・ジンカリウム鋼板の組成:アルミ55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%

で学術的には同じ素材であるとしていますが、間違いです。答えはジンカリウム鋼板もガルバリウム鋼板も同じ製品であり、1972年にベツレヘムスチール社が開発したメッキ鋼板です。「ジンカリウム鋼板」は登録商標になっていませんが、英語表記は「Zincalume」で、上記にあるように、SteelScope社、BlueScope社の商標になっています。これの日本語が「ジンカリウム鋼板」で同じガルバリウム鋼板です。組成もへったくれもないのです。ジンカリウム鋼板の組成割合も間違いでこんなメッキ鋼板は存在しません。

 しかし、混乱するのは、ガルバリウム鋼板やジンカリウム鋼板の上に細かい石粒をコーティングした鋼板を石粒付鋼板とか石粒付化粧鋼板とか言いますが、これを誰かが間違えて「ジンカリウム鋼板」と言ったため混乱が始まっています。それは「Zincalume(ジンカリウム鋼板)」とは「ガルバリウム鋼板」のSteelScope社、BlueScope社の商標名だからです。

ディートレーディング社は日本の石粒付鋼板の供給会社ですが、2,3年前までここの製品は、「ジンカリウム鋼板の上に石粒をコーティングした鋼板を販売と説明されていました。」・・・今は、ガルバリウム鋼板と同じ組成のジンカリウム鋼板を基材として・・・と直されています。この書き方はこの会社もこの事情を知らないと思います。組成は同じでも違う製品と思っているふしがあります。

 ジンカリウム鋼板は、ガルバリウム鋼板の登録商標上の名前の違いで全く同じもの、でも日本では間違ってジンカリウム鋼板は石粒付鋼板のことになっています。紛らわしい!

 

まとめ

ガルバリウム鋼板は、日本ではJIS3321-2010で規定された、溶融55%AL-亜鉛メッキのことで、1.6%のシリコン(ケイ素)を含んでいるメッキ鋼板のことを言います。屋根材での規定は、厚さ0.35mm(350μm)でメッキの厚さは、54μmのものが主流になっています(JIs規定でAZ150)

ジンカリウム鋼板はガルバリウム鋼板のことで登録商標上の違いに過ぎないのです。「ジンカリウム鋼板」というシリコン含有率1.5%の別のメッキ鋼板があるわけではありません。しかし、ジンカリウム鋼板は石粒付鋼板のこととして使われているが本当は間違いです。ややこしです。

 

 

以上になります。

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