工事例/施工例

スレート屋根葺き替え工事、横葺きは軒先から施工する

スレート屋根の葺き替えタイトル画像

スレート屋根葺き替え/スレート材料撤去から施工の工程・解説

スレート屋根葺き替え工事とは、旧スレート材を撤去し、その下の防水材も撤去した上で、新しいルーフィング、新スレート屋根材(仕上げ材と言う)を施工する工事のことを言います。

下地材コンパネ施工の図

ルーフィングとスレートの施工イラスト

※スレート材は一般名詞でコロニアル、カラーベストは、スレート屋根材を生産していた、当時のメーカーの商品名でした。コロニアルは株式会社クボタの商品名でした。因みにカラーベストは昔の一般名でした。スレートのJISでの名称は「住宅屋根用化粧スレート」です。

スレート屋根葺き替えの工事工程

石綿スレート(スレート材)は、屋根の骨組みの上にコンパネを敷き、ルーフィングを施工してからスレートを施工します。スレートは釘でコンパネに固定されていますので、撤去するときは釘と一緒にスレートごと壊します。このとき防水材であるルーフィングは既に劣化してスレートに固く付着している為、スレートと分離して撤去できませんので、ルーフィングも一緒に撤去することになります。

ルーフィングは1mm程度の薄いシートなので、屋根を葺き替えるときは必ず新設します。

この平部、本体の施工のとき、屋根材の施工は殆どが下から、つまり軒先から材料を施工します。したから重ねていかないと、雨が材料から侵入してしまうからです。屋根の上、棟から施工しそうですがそうではありません。屋根材を施工するときは、軒先にスターター(平部の施工を始めるという意味か?)を取り付けてからスレート軒先から上に向かって(つまり棟に向かって)葺きあげていきます。

屋根の本体、平部とも言いますが、スターターから棟まで施工が完了したら、棟には金属のカバーを取り付けます。棟板金と言います。この棟板金を取り付けるときには、その下に棟下地と言う角材(最近は腐食しにくい合成樹脂などを使用:タフモックなど)を敷いて板金をその角材に釘止めします。

その他屋根の形状に従って、棟板金、ケラバ包み、いろいろな形の雨抑え金具、など役物と言われる部品の施工をします。また壁との間は雨の入り込む危険があるので、雨の侵入を防止する板金を施工し、場合によってはシリコンでのシーリング(コーキング)を施します。

細かい部材、部品はありますが、スレートの施工はおおかたこの手順、工程で行われます。

スレート屋根材の撤去工法?/スレートを撤去する時の注意

スレート材屋根の葺き替えでは、仕上げ材であるスレートを撤去するのですが、古いスレート材(2006年以前に販売施工された材料)は、肺気腫や肺がんの原因となるアスベスト(石綿)が含んでいますので、これが撤去する時に粉状になり住民がこれを吸い込むのをなるべく防止しなければなりません。

一度だけ吸い込むでも直ちに肺に影響があるとは思えないですが、近隣の方への配慮を十分にする必要があると考えます。その対処はスレートは破壊し、粉状の破片が発生するのは避けられないですが、近隣に飛び散らないように、足場を四方囲み、粉塵を防止するシートなどでカバーするのが常識です。

更に破損したスレートの破片に水などで粉塵が飛散しないよにすることもこころくばりではないでしょうか?ただ屋根で水をかけると雨漏りが発生する可能性があるので、地面に下すとき、トラックに積み込むときに水をかけるのが最適な方法かと思います。

アスベスト問題はだんだん忘れ去られていく問題で、スレートって何?アスベスト何か?理解していない近隣の方もおられるかと思いますが、過度に恐怖を与えるようなことは慎まなければなりませんが十分に配慮して工事を行ってください。施主さんもこのことを理解していない方も多く見られますが、ご自分の屋根がどういう材料でアスベストとはどのようなもので過去に何が起きたのか?これを撤去する時にはどう対処するべきなのか?知ってから工事にかかって欲しいと切に願うばかりです。

 

スレート材料のメーカーは日本でただ一社のみ/スレートのデメリット

現在一般住宅用のアスベストをセメントで固めた屋根材;スレート(コロニアル、カラーベスト)は、KMEW社一社が製造販売しています。かつては、松下電器産業、株式会社クボタ、セキスイ、ニチハなど各社が製造、販売していましたが、アスベストの問題が大きくなり、この事業から撤退または合併を余儀なくされ、現在はKMEW社(松下とクボタが各屋根材事業を切り離し作った合弁会社)一社になってしまいました。

スレートの屋根葺き替えでは注意が更に必要です。デメリットとも言って良いと思います。まずMEW社のWebカタログの材料保証の項目をみると、2020年7月現在、KMEW社のスレート製品の保証は、主に新築に適用され、屋根をリフォームする場合はこの会社の施工マニュアルに準じた施工をしないと保証はえられません。詳しくはKMEW社に聞くか?お助け隊までお電話ください。また、KMEW社の保証の方針が突然変更になる場合もあると考えられます。ここでは注意喚起をするにとどめたいと思います。

コロニアル、カラーベスト、スレート、石綿スレートこれらはどう違うのか?

スレート材料、昔は石綿スレート、カラーベストが一般的な名称でした、スレートとは元々自然の石を薄く切断し、これを屋根材としていたものをスレートと言っていました。ですからセメントとアスベストを固めて高圧で圧縮した材料が発明されるとこれを「石綿スレート」と言っていました。しかし、石の屋根材が高価であるとか材料があまりない、重いなど「石綿スレート」が圧倒的にマーケットを席捲してしまった結果、この石綿スレートという材料がスレートという名前になったということです。

アスベストをセメントで固めた1cmほどの薄い屋根材料のことをスレート材、又はコロニアル、カラーベストと言っています。どれも同じ材料で歴史的な背景があります。スレートの耐用年数は別ページを参照してください。

 

以上です。

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