スーパーガルテクト/SGL採用
2017年にいち早く新日鉄住金(現日本製鉄)の新ガルバリウム鋼板、SGLを採用し、屋根材として発売を開始した、アイジー工業のスーパーガルテクトです。
日鉄鋼板のSGLを採用した屋根材は、2019年夏現在、スーパーガルテクトの他に一番のライバルであるニチハの横暖ルーフαS、メタル建材のエテルナ、リファーナ、KMEWのスマートメタルがあります。基板であるSGLは各社同じで、性能の差はありません。各屋根材としての違いは、加工仕上げ、塗装、嵌合部分、大きさ、価格での差別化になります。スーパーガルテクトの特徴、仕様は;
スーパーガルテクトの仕様
モデルは2つ;
・スーパーガルテクト フッ素: SGL採用、表の塗装:フッ素樹脂塗装、穴あき保証25年、塗膜変色保証20年、赤さび保証20年の遮熱性フッ素塗装
・スーパーガルテクト:SGL採用、塗装:遮熱性ポリエステル、穴あき保証25年、塗膜保証15年、赤さび保証20年
・スーパーガルテクトC:スーパーガルテクトの材料の長さが短いバージョン
断熱材は、厚さ約 10mm前後のポリイソシアーヌフォームをアルミシートで包んだもので、堅牢な加工です。表面の塗膜は少し固めで傷が付き難いと思います。
スーパーガルテクトの他の新ガルバリウム鋼板との違い
最新のガルバリウム鋼板;SGLは、スーパーガルテクトの他、ニチハ株式会社、メタル建材、スレートのメーカーであるKMEW(2019年夏現在)が屋根材として採用しています。上記屋根材メーカーは、日本製鉄のSGLを購入し、屋根材として加工して世に出しています。多分塗装までは日本製鉄がやって、屋根材に切断、嵌合部の加工などは各屋根材メーカーがやっていると思います。
なので、材料であるSGLは同じで、表面処理、嵌合部分、価格での差別化を各社やっていると考えられます。で、スーパーガルテクトは、塗装がポリエステル塗装とフッ素塗装の製品があって、フッ素塗装のものは塗膜の保証が20年と高対候性があります。これも横暖ルーフαSと同じ仕様です。
・唯一の違いは塗装が比較的固く、傷の付き難い仕上げになっています。しかし、塗膜が固いということは柔軟性に欠け、塗膜は剥がれやすく、ヒビは入り易い傾向になります。また細かいことですが、表面がザラザラなので埃、塵などが滞留し難いです。その他は横暖ルーフαSとほとんど同じ仕様で、どちらが良いか?との質問には、性能、仕上げが同じなので価格で決めても構わないと思います。
SGLの基本性能:メーカー:日鉄鋼板
SGLの説明は横暖ルーフαSのところと全く同じですので、そちらを参照してください。横暖ルーフαSのページのリンクを張っておきます。
>>> 横暖ルーフαS
従来のガルバリウム鋼板との違い
この項目も横暖ルーフαSのものと全く同じですので、リンクを張っておきます。
>>> 横暖ルーフαS またSGLについての更に詳しい解説は「SGLの解説」を読んでください。
スーパーガルテクトの施工価格相場
以前のモデル「ガルテクト」とそんなに大きく材料価格は変わっていないと考えます。よって屋根屋さんの工事価格も大きく変動していません。本体で工事費用は¥6,500/㎡程度です。
・スーパーガルテクト本体の施工費用、材料費+工事費 ¥6,500/㎡
・フッ素塗装のモデルで: 本体 ¥7,000/㎡程度
正確で具体的な費用は、実際の見積を取ってください。
屋根工事お助け隊への見積依頼、工事依頼:0120-58-1152まで
スーパーガルテクトのメリット、デメリット
スーパーガルテクトのメリットは横暖ルーフαSと同じで「SGL」を採用したことです。現在最も耐用年数の長いガルバリウム鋼板になっています。断熱材は3モデルとも標準です。強度的には横暖ルーフαSと同じで接合部、折り曲げ部分とも良く工夫されていて、頑丈なつくりになっています。
デメリットは、雨音です。瓦やスレートに比較して少し雨音が大きいかもしれません。雨音に対する比較は別途測定してみましたので、そのページを参照してください。>>> スーパーガルテクトの雨音特性
良く言われるデメリットとして、断熱性能があります。瓦、スレート、シングルと比較して夏は暑いのでは?瓦、スレートを撤去してガルバリウム鋼板にすると屋根が暑くなり寝られなくなるのでは?と非常に良く聞かれます。それも実験してみました。結論は瓦、スレートをガルバリウム鋼板に変更しても、さほど悪化しないと結論付けています。
>>> 屋根材の断熱性能について
スーパーガルテクトの塗装について
スーパーガルテクトの塗装はアクリル樹脂塗装とフッ素樹脂塗装です。それぞれの耐用年数は前述の通りですが、塗膜が横暖ルーフαSに比較して少し固めの塗装になっています。逆に横暖ルーフαSの塗膜は柔らかめです。サンプルを両方「錐」などで傷をつけると少し理解できるかもしれません。スーパーガルテクトの方が少し塗膜が固く傷が付きにくい感じがあります。
スーパーガルテクトの断熱性能について
よく瓦から金属材料にしたとき、屋根が熱くなりませんか?部屋が暑くなりませんか?と聞かれます。実際はどうなのか?測定の小屋を作って実験、測定してみました。
>>> 断熱性能測定
横暖ルーフαSとほ同じ温度特性でした。ということは瓦、スレートをスーパーガルテクトに変えても横暖ルーフαSと同様断熱性能的にはほとんど変化はありませんし、データの数字的が少し高くても違いが分かる程度の違いではありません。瓦、スレートからスーパーガルテクトへ屋根を葺き替えて本当に暑くなったと感じたらそれは別の何かの原因と思ったほうが良いと思います。
スーパーガルテクトのまとめ
・日本製鉄のSGLを採用しているので、穴あき保証25年の長寿命
・フッ素塗装のモデルは塗膜の保証も長い
・ライバルの横暖ルーフαSと同じ断熱性能、雨音性能。
なのでどちらか迷ったら価格の安いほうでOK。
以上です。