屋根の基礎知識

屋根材の耐用年数、寿命/屋根の耐用年数2つの意味

屋根材の耐用年数、寿命の定義、意味

屋根材、屋根での耐用年数、寿命の定義をします。

  1. 家を雨風から守れなくなった、防水機能の劣化の結果、具体的には穴が空く、割れるなどして雨漏りが発生する時期、年数。
  2. 美観が著しく損なわれたとき:経年劣化で塗装や表面の劣化により見苦しくなります。それがお客様にとって、メンテするべき時期です。美観での耐用年数とこのサイトやお助け隊では言っています。

この2つの耐用年数を区別することで、屋根葺き替えの時期、塗装するべきか、葺き替えをするべきか?の正しい判断の基準ができると思っています。屋根業界の標準ではないかもしれませんが、この耐用年数については、しっかりとした指標、定義が見つからなかったので、あえて定義をしてみました。

デジタル大辞泉には、簡単に書いてあって;

  1. 建物・機械など固定資産の税務上の減価償却を行うにあたって、減価償却費の計算の基礎となる年数。財務省令に定められている。
  2. 転じて、機器などが使用に耐える年数

辞典の云う a の意味はここではあまり適用できない意味で、b の機器などが使用に耐える年数が屋根材の耐用年数の意味になります。屋根では1:雨風から家を守る機能が失われたとき、2:家の形、美観を形成することが困難になったときが耐用年数です。2:は主観的要素が大きいです。

ガルバリウム鋼板のメーカーが言っている保証とは?

 例えば、ガルバリウム鋼板屋根材メーカーである企業のカタログには、耐用年数に関係ある「保証」についてどう書かれているでしょうか?

・アイジー工業: スーパーガルテクトの保証:

塗膜:15年保証、赤錆:20年保証、穴あき:25年保証

・株式会社ニチハ: 横暖ルーフプレミアムSの保証:

変色褐色:20年保証、赤錆:20年保証、穴あき:25年保証

・KMEW: SmartMetal(新ガルバリウム鋼板):

塗膜の不具合:15年保証、赤さび:20年保証、穴あき:25年保証

・福泉工業:MFシルキーの保証:

塗膜:15年保証、赤錆:20年保証、穴あき:25年保証

と云う保証ですが、ここで、保証が屋根材の美観に関することと、雨漏りの保証とに分かれています。塗膜、赤さび、変色などは、雨漏りに関係しませんが、屋根材の美しさに関する保証になっています。対して、雨漏りに関する保証が穴あき保証になります。保証と耐用年数とは違いますが、強く関係する要因で、耐用年数より保証年のほうが当然短いです。

 つまり、保証のカテゴリも2つあって、外観、美観に関する保証が赤さび保証、塗膜保証で、雨漏りに関する保証が、穴あき保証です。メーカーは、保証の種類が2つあることを言っています。

なので、耐用年数も2つあります。穴あきの耐用年数は雨漏りに直結する耐用年数で、赤錆や塗膜の耐用年数は屋根材の美観に関するものです。

屋根の耐用年数と屋根材の耐用年数の違い

 屋根は屋根材を施工して作られます。では屋根の耐用年数はどの屋根材の耐用年数のことを言っているのでしょうか?雨漏りに関する耐用年数は、ルーフィングの耐用年数です。

 一般木造住宅の屋根の構造は、簡単に骨組み(垂木)+下地材 +ルーフィング +仕上材で構成されています。下地材は構造用合板とかコンパネ、ルーフィングは防水材で、仕上材とは一番上に施工する、瓦、トタン、ガルバリウム鋼板屋根材、スレート材、コロニアル、石粒付鋼板、アスファルトシングルなどです。

屋根の骨組み構造

ルーフィングの施工画像

(この絵では、仕上材としてスレート材になっています)

個々の耐用年数を見てみます。

  • 骨組み、垂木の耐用年数: 70年~100年 
  • 下地材、コンパネ、合板: 70年~100年 木材の寿命
  • ルーフィング、防水材: 20年~60年(製品によって違う)
  • スレート材:20年程度
  • 瓦、和瓦: 60年以上
  • ガルバリウム鋼板:25年(開発元の実証実験
  • 新ガルバリウム鋼板、SGL:30年以上?(メーカーの記述なし)
  • 石粒付鋼板:50年
  • アスファルトシングル:20年程度

これらの組み合わせで、屋根の耐用年数はどのくらいと聞かれたら、どの組み合わせで施工しているか?を知らなければなりません。この中で屋根の雨漏りに関する耐用年数を決定する材料は、ルーフィングなので、選んだルーフィングがその屋根のおおよその寿命、耐用年数となります。

 仕上材に何を選んでも、基本的にはルーフィングの耐用年数に近いです。最悪仕上材がひどい割れ、ヒビ等で、雨水がどんどん侵入し、それを長い間放置すればルーフィングは劣化が早まり、ルーフィングの本来の耐用年数とは違ったものになる可能性は否定しません。

逆に瓦などは一般にルーフィングより耐用年数が長いので、瓦がだめになる前にルーフィングの交換時期が来てしまいます。石粒付鋼板も耐用年数が50年ですので、ルーフィングを20年ものの場合は、石粒付鋼板が大丈夫でもルーフィングの劣化で雨漏りが始まったりします。瓦は材料を再利用できるので、ルーフィングだけの(桟木は交換ですが・・・)交換で済む場合もあります。

 

まとめ/耐用年数、屋根の耐用年数

 屋根の場合、耐用年数は2つの意味があります。また屋根の耐用年数はルーフィングの耐用年数で、仕上材の耐用年数ではありません。しかし、屋根は家そのものですので、家を形つくる美観が著しく損なわれた場合は、美観の耐用年数ですので、雨漏りに関係なく、葺き替え、葺き直しです。

 

以上です

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