屋根工事の質問

ルーフィング・防水材に透湿機能がある?/何のために?

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質問:ライナールーフィングは結露を防ぐ為に透湿機能があるのか?

2社の屋根屋からライナールーフィングは透湿できるので薦められた

相談内容:

2020年10月、一昨日のことお客様からの相談で、4社から相見積を取ったが2社から、同じようにルーフィングは、NEWライナールーフィングを薦められた。このルーフィングは屋根での結露を防ぐ為に内側の湿気を逃がす機能がある。良く運動するときの躰の汗を外に逃がし、保温の効果があるウエアーがある、これと同じ機能で屋根裏に溜まった湿気を外部に逃がしてくれるので、結露を起こさない。

と説明があった、本当か?の質問がありました。

お助け隊の回答:

NEWライナールーフィングに透湿機能はありません。カタログを参照:

田島ルーフィング株式会社、デジタルカタログ;NEWライナールーフィング

の4ページ目にNEWライナールーフィングの性能が載っています。これを見ると、ルーフィング(防水下葺き材料)の構成は、「防滑特殊塗料」「合成繊維不織布」「改質アスファルト層」「原紙」とあります。因みに「原紙」にはアスファルトが浸み込ませてあります。アスファルトはあのどろどろした原油の一番重い防水の為の成分です。このルーフィングの表面には、塗料も塗られていています。

これを見て湿気を逃がすような成分は皆無なのが理解できます。アスファルトに透湿機能はありません。塗料にもないことを理解してください。

何故こんな出鱈目を言うのか、理解できませんが、屋根屋の営業も契約が欲しいのはわかりますが、嘘はいけません。屋根裏の結露は怖い現象ですが、この見積には換気棟も入っていますので、こんな出鱈目は必要ないのですが・・・換気棟をきちんと理解していないのかもしれません。

また、NEWライナールーフィングに透湿機能があって、野地板が結露から守られて屋根が長持ちすると説明されたようです。変だなと思ってWebを調べたら、ある屋根屋のサイトに透湿防水シートのお薦めがありました。でもNEWライナールーフィングではありません。

そのサイトのURLや名前を言うと営業妨害になりそうなので、ここでは言いません。しかし、2020年10月現在のそのページはコピーを取っておきますので、具体的に興味があれば聞いてください。お客様は知らないと思っておかしなことを言っています。この屋根屋が良いとか悪いとかは言いません。

事実をお知らせし、お客様が判断してください。

屋根のルーフィングに透湿防水シートを使う意味、意義があるのでしょうか?

私は非常に疑問です!

ルーフィングに透湿防水シートを使う目的は野地板・下地材の結露を防ぎ、ルーフィング自体も耐用年数が長いので、屋根が長持ちするとそのサイトは言っています。しかし、屋根裏の換気として換気棟を施工するのですからルーフィングに透湿防水シートを使う必要性を感じません。

ルーフィングに透湿防水シートを使うのはルーフィング全体の5%しかない、これから伸びると言っていますが、ルーフィングに透湿防水シートを使うのは甚だ疑問です。

しかも透湿防水シートを有効にするには通気工法が必要ということです。え!通気工法なら空気が流れて乾燥し、野地板に結露など発生しません。透湿防水シートなど更に必要ないと思いますが・・・

透湿防水シートは、ルーフィングの代わりにコンパネの上に施工します。コンパネとルーフィングとの間にできる結露を防ぐためです。しかし、この上に仕上げ材(ガルバリウム鋼板、トタン、スレート材)を直ぐに施工すると、透湿防水シートから出た湿気を逃がすことが出来ません。

通気工法について;

通気工法基礎の画像

通気工法とは主に夏の暑さ対策で、野地板を二枚にして間に空気層をつくりここに自然に空気を循環させて暑くなった空気を入れ替える機能を実現した工法です。

よこからの図です。

通気工法断面図

ここで、透湿防水シートは、既存の下地材(コンパネ)の上に施工すると言っています。その上に桟木、二枚目の下地材、ルーフィング、仕上げ材の順に工事します。何故透湿防水シートでは通気工法が必要なのか?想像するに、透湿防水シートの直ぐ上に仕上げ材があると通過する湿気、水蒸気が仕上げ材に邪魔されて空気中にうまく拡散しないためと思われます。

それで外壁の通気工法+透湿シートと同じ考えで、通気層をつくりそこに湿気を運んで、拡散してもらうという仕組みです。

え!透湿防水シートの役割って何でしたっけ?そう部屋からの湿った暖気をコンパネとルーフィングの間に留めず、空気層に拡散して結露を防ぐことでした。しかし、図を見てください。下から上がってきた湿気、温まった暖気は、透湿防水シートが無くても既存のコンパネを抜けて空気層に拡散していきます。かえって透湿防水シートは邪魔で無駄な代物ではないでしょうか?既存の下地・コンパネと空気層には何もない方が風通しが良く結露にはなりません。

ここで結露の原因となる湿気は拡散されるので、その上の新しい下地材には結露は発生しません。つまり透湿防水シートは全く必要がないのです。

屋根には透湿防水シートが良い、お薦めと言っている屋根屋、サイトの言っていることは支離滅裂です。ここのところ良く理解してください。

お客様が何も知らないと思って変に誘導する屋根屋もいますので、気を付けてください。屋根工事は理屈が重要、屋根屋の言っていることが変だなと思ったときは相談を!別にそんなに難しいことを言っているわけではないと考えます。自分の常識をフルに働かせて考えれば自ずと嘘が分かります。

 

参考:透湿防水ルーフィングとはどんなものか?

いい機会ですので、透湿シートとはどんなもので、どのように使うのか?解説しておきます。主に外壁に使われるもので、ウィキベディアによると;

透湿防水シート(とうしつぼうすいしーと)とは、は通さないが、湿気(水蒸気)は通す性質をもつシートである。透湿防水シートは、主に木造建築物の外壁の屋外側に用いられる。

By ウィキベディアより

透湿シートは主に外壁に使う材料で、断熱をしてかつ部屋の湿気を外に出すことをしたいときに、外壁に通気層を設けその通気層の中に湿気をにがそうという目的で使われています。簡単に言うと、内壁からは部屋内部の結露やカビの原因となる湿気を外(通気層)に出す。つまり内側からは水蒸気を通過させ、通気層や外壁から漏れてきた水、雨、水分(これらは湿気、水蒸気より大きな粒子なので透湿シートを通過できない)をシャットアウトするものです。

最近の名称は透湿防水シート、外からの水分は通さないものです。製品としては;

KMEW社;ウォーターガード、フクビ化学;スーパーエアーテック、一村産業;SUPERコート等等、機能の図を下に示しておきます。

外壁の通気工法図

外壁の外側から言うと;外壁があってその内側に、3~5cmほどの隙間を空け(胴縁などで浮かす)ます。これが通気層、ここを通って湿気などを上の方に逃がし、軒先や換気棟、換気口から逃がすやり方です。この際に透湿防水シート(透湿シート)を内壁に張り付けることで、部屋の内側には水分が入らず、内側、内壁からの湿気・水蒸気を外に逃がす機能です。これらを通気工法と言います。

これに使うのが透湿防水シートです。

私はこの工法に反対で、この工事のやり方よりセルロースファイバーを使った断熱、湿気の防止をやったほうが良いと考えます。その工法は別のページで、また屋根の断熱もセルロースファイバーを使った方が良いとかんがえます。

まとめ

  • NEWライナールーフィングには透湿の機能はありません。
  • ルーフィング・防水材に透湿機能は必要ないと考えます。屋根裏の湿気は換気棟、換気口で逃がしてやればOKです。余計な機能よりルーフィングは防水、耐用年数が重要です。
  • 屋根屋の解説に疑問があったら屋根工事お助け隊工事に相談を嘘や変な誘導を見破ります

以上です。

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