ガルバリウム鋼板施工費用

葺き替え費用例/建坪30坪、屋根140㎡の工事費用

ガルバリウム鋼板屋根葺き替え費用 @建坪30坪、屋根面積:140㎡

お客様の相談で一番良くあるのが、ガルバリウム鋼板の葺き替え価格です。ここでは具体的な広さと費用とのイメージを作ってもらいたいので建坪30坪、屋根面積140㎡のモデルの図面を作成し、スレート、瓦、トタンからの葺き替え費用概算を計算しました。屋根葺き替え時の相場として参考にしてください。

ガルバ30坪葺き替えタイトル画像

モデル住宅は、建坪30坪、屋根面積140㎡の家、屋根の各仕様は下記のようなもので計算しました。スレート材瓦材トタン材(瓦棒)をおのおの撤去して、ガルバリウム鋼板での葺き替えを考えました。それぞれの撤去費用も出しています。

建坪30坪、屋根面積:約140㎡。ガルバリウム鋼板で葺き替える概算費用に既存の各屋根材の撤去費用、廃材処理費用がこれに加わります。

葺き替え項目金額単価数量単位備考
ルーフィング施工費¥ 126,000¥900140平米NEWライナールーフィング 耐用年数:30年
ガルバリウム鋼板
本体施工費
¥ 910,000¥6,500140平米スーパーガルバリウム鋼板仕様
棟部分施工費用¥ 67,050¥3,00022.35
屋根の天辺の部分、板金の施工
軒先水きり部分¥ 70,620¥1,50047.08軒先に施工する部品、軒先唐草
けらば部分雨抑え¥ 94,125¥2,50037.65
壁の取合部分雨抑え¥ 58,135¥3,50016.61一階の屋根と二階の壁に挟まれた箇所
谷部分¥ 7,400¥4,0001.85谷板金施工費用
足場設置&解体費用¥ 280,000¥800350平米工事の為の足場費用
屋根工事の小計¥ 1,613,330
諸経費(工事費の5%)¥ 80,667
税抜き合計
¥ 1,694,000(千円未満四捨五入)
概算のため

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既存屋根材の撤去費用を含めた合計費用 (税抜き費用)は: 

  • スレート屋根からの撤去費用を含めた費用:     合計 ¥ 2,155,000 -
  • 瓦、セメント瓦からの撤去費用を含めた費用: 合計 ¥ 2,253,000 -
  • トタン(瓦棒)からの撤去費用を含めた費用: 合計 ¥ 1,953,000 -

トタンからガルバリウム鋼板への葺き替えは、勾配が2.5寸以上ないとできません。

(上記概算金額は、価格の保証ではありません。お助け隊独自の相場感から出した費用であり、具体的な正式見積は、提携屋根屋の現地調査の後になります)

解説:

一番重要なのが防水材であるルーフィングです。一般には「ゴムアス」を使いますが、使う新ガルバリウム鋼板は穴あき保証が25年のものです。これの耐用年数は、各社発表していませんが、保証年数よりは長いと考えるのが通例。でないと保証ができません。私見ですが、横暖ルーフαS、スーパーガルテクトなどSGLを使った材料の耐用年数は、35年程度あると考えます。

なので耐用年数が20年程度の一般のゴムアスでは寿命が不足していて、ガルバリウム鋼板がダメになる前にルーフィングの耐用年数が来てしまいます。雨漏りのリスクが増大します。ですので、ルーフィングは30年以上のものを強くお薦めします。耐久性の高いルーフィングの価格は¥1,000/㎡程度です。

ガルバリウム鋼板本体の施工費用:¥6,500/㎡(施工費+材料費)は、旧ガルバリウム鋼板の価格と同じにしています。実際提携の屋根屋に聞くと仕入れは同じ価格とのことでした。(少し古い情報)2020年夏の時点では、古いガルバリウム鋼板は少し安くなったか、SGL製品(スーパーガルバリウム鋼板と言っています)に置き換わったかです。

その他の役物;棟板金、軒先、けらば、壁の取り合い部分の費用もお助け隊独自の相場感です。これに関しては統計データを取っていないので、提携会社、メーカーのカタログなどを参考にしています。

建坪30坪のサンプル住宅画像

 

屋根伏図:サンプルの家を上から見た外観図、青い部分が屋根

建坪30坪の屋根伏図

建坪30坪屋根伏図2階部分

屋根面積:140㎡、建坪30坪、2階建ての家モデルを使って、ガルバリウム鋼板の屋根葺き替え費用、相場を概算いたします。使う屋根材は、次世代ガルバリウム鋼板(横暖ルーフαS、スーパーガルテクト等SGL製品)工事の方法は既存材料の撤去工法です。

ここで使う家、屋根の仕様:

  • 建坪(一階床面積):30坪、99㎡
  • 屋根:切り妻型、
  • 屋根面積: 140㎡
  • 既存の屋根材:スレート材、瓦材、トタン(瓦棒)
  • 工法:既存屋根材撤去工法
  • 葺き替える屋根材:SGLガルバリウム鋼板
  • 屋根勾配:4寸:4/10
  • 軒先の長さ、2階:47.08m
  • けらばの長さ:37.65m
  • 全棟の長さ: 22.35m
  • 谷の長さ:  1.85m

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既存の屋根材を撤去する費用の概算、価格

スレート材、瓦、セメント瓦、トタンの撤去費用

既存の屋根材とは、おおよそ次の屋根になります。

  • スレート材料
  • 瓦、セメント瓦
  • トタン、瓦棒

屋根の葺き替えですので、上記既存の屋根材を撤去します。ガルバリウム鋼板の施工費用にこれらの撤去費用が上乗せされます。

・スレート材の撤去費用&廃材処理費用:

費用項目価格数量単価単位備考
スレート材撤去費¥ 252,000140¥1,800
廃材処理費用¥ 210,000140¥1,500
スレート材撤去&処理合計¥ 462,000

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・瓦、セメント瓦の撤去費用&廃材処理費用:

費用項目価格数量単価単位備考
瓦撤去費¥ 280,000140¥2,000
廃材処理費用¥ 280,000140¥2,000
瓦材撤去&処理合計¥ 560,000

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・トタン、瓦棒の撤去費用&廃材処理費用:

費用項目価格数量単価単位備考
トタン撤去費¥ 210,000140¥1,500
廃材処理費用¥ 50,000一式
トタン材撤去&処理合計¥ 260,000

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廃材処理費用についての注意:

スレート材、瓦、セメント瓦、トタンの廃材ですが、良くスレート、コロニアルは有害部質であるアスベストが含まれているので、かなり割高な処理費がかかるのでは?と質問されますが、確かにアスベストは政府の許可を得た業者が専用の処理施設を設け、埋めなけれなりません。しかし、その処理費用は、アスベストが含まれないものと比較して2倍、3倍にはなりません。産業廃棄物業者によっても費用の違いはもちろんありますが、せいぜい3割増し、5割増しの世界です。インターネットでも調べられると思います。(ぼったくっている産廃業者も見つけました・・・)

トタンは金属で「鉄くず」として売れます。剝がす手間、運搬費はかかりますが、廃棄する費用はかえって業者の収入です。(非常に僅かではあります。¥10~20/Kg)ですので、トタンの剝がす費用がありますが、廃材処理は運搬費用&トラック等の費用になります。これをスレートや瓦のように廃材処理費用をとっている業者はいかがなものでしょうか?

産業廃材処業者の費用は1トン単位で費用はまちまち。持ち込みで1トンあたり2万円程度、高いくて3万円程度、100㎡の屋根でスレートは約2トン(2,000Kg)で、産業廃棄業者に引き取ってもらう費用は¥30,000/トンとすると、6万円程度、これに運搬費、トラック代などです。これに運搬費と運転者の日当が必要です。相場は100㎡で15万円になるのですが、ここにも儲けが入っていることを理解してください。

廃棄であまり儲けを取ろうとしない良心的な提携業者もいて、同じ廃材処理費用でもあまり儲けをとらないようです。こういう内情もお助け隊は知っています。廃材処理にあまりに多くの金額を請求されるような業者には気を付けるべきです。特に建設会社、工務店ではかなりの金額を乗せています。

参考:ある産業廃棄物処理場受け入れ費用:ここでは石綿(アスベストの処理許可があると思われます)https://www.cue-net.or.jp/shobun/tanka.html

ガルバリウム鋼板の施工メリット、デメリット

ガルバリウム鋼板のメリット:コストパーフォーマンスが良い

現在スレート屋根の葺き替えで最もよく使われる材料は、新ガルバリウム鋼板(スーパーガルバリウム鋼板)です。メリットとして;

  • 耐用年数が、30年以上と長い。メーカーはこれについて言及していませんが私見です。
  • 本体の施工価格が¥6,500/㎡と費用もリーズナブル
  • 材料保証が各メーカーとも25年(穴あき保証)
  • 平米あたりの重量 5Kg/㎡と瓦等他の屋根材に比較して軽量

ガルバリウム鋼板のデメリット:断熱性能、雨音

新ガルバリウム鋼板も厚さ0.35mmの薄い鋼板なので、夏は暑いし金属なので雨音もします。また、もらい錆に弱いですし、塩風に弱いので、海岸近くの家には不向きです。

ガルバリウム鋼板の断熱性能、雨音性能は良くないです。もしこれらの性能が気になるのでしたら、カバー工法や通気工法をお薦めします。カバー工法では下にスレート材を残しますので、その対策になっています。通気工法は更に断熱性能、雨音性能がよいです。

>>> 参照「屋根の断熱性能、屋根材ごとの断熱効果を検証

>>> 参照雨音の測定夜は気になる雨音/各屋根材での測定と対策

 

まとめ

建坪30坪、屋根面積:140㎡のガルバリウム鋼板での葺き替え費用:

既存の屋根材は;撤去費用を含む費用:

  • スレート屋根の場合:       合計 ¥ 2,155,000 -
  • 瓦、セメント瓦の場合: 合計 ¥ 2,253,000 -
  • トタン(瓦棒)の場合: 合計 ¥ 1,953,000 -

参考:本体以外の役物(屋根部品)

建坪30屋根の名称、役物

棟部分:赤の矢印

屋根の天辺、この屋根は寄棟という形式でちょっと形が複雑です。棟の本数は4本ありその部分全部に雨抑えとして板金を施工します。「棟板金」と言います。

軒先部分:緑の矢印

屋根で雨水が最終的に雨樋に落ちる部分、雨が確実に雨樋に行くように、屋根の裏側にいかさない為の役物として、軒先に施工する役物です。「軒先唐草」と言います。この軒先唐草がないと雨水は軒先の裏側に回り込み軒天を濡らして腐食の原因になります。確実に雨樋に水を導く役物、部品になります。

この場合、屋根の縁全部が軒先です。かなり長いです。

けらば部分:ピンクの矢印

軒先とは別の端にあり、勾配がわかる部分です。ここからも雨水の侵入があり、それを防ぐ為の部品があります。けらばの雨抑えです。「けらば」は切り妻、片流れの屋根にある部分の名称です。

屋根の役物、部品はおおかたが、本体のスレート材、材料で雨を防ぎきれない部分は、専用の部品を使って雨漏りを防いでいます。

30坪のスレート屋根の葺き替えは以上です。

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