屋根葺き替えの見積、相見積/屋根屋さんから直接とることが重要
屋根葺き替えの見積は屋根屋さんへ直接依頼すること:
屋根葺き替えでは屋根屋を決めるのに必ず見積をとります。そして、金額やその業者が信用できるか?考慮して契約を結びます。しかし、ちょっと待ってください。相見積は?そして見積を貰う相手を考えなくてよいのですか?
まず、相見積をとるにしても、屋根屋さんから直接とるようにしてください。会社の名前からだけで分かる場合もありますが、建築会社、工務店、リフォーム専門店は、屋根屋さんではありません。
彼らに仕事を依頼すると、更に下請けの屋根屋さんに仕事を発注し、会社はマージンを取ります。
ですから直接屋根屋からの見積より高い金額になります。建築会社、工務店は高いのが当然なのです。でないと会社がやっていけないです。
会社が大きいほど、管理費、会社の役員給与、総務、庶務、営業、工事の管理、設計者、などなどいろいろな人件費や経費などがかかります。だれがその経費を支払っているかというと、お客様しかいないわけです。
屋根葺き替えの単体工事では、屋根屋さん直接から相見積を貰ってください。
見積の見方、何の材料で何をするのか?
見積は、どの工事会社にするのか?価格を見る資料として重要ですが、同時に屋根葺き替え工事の仕様書みたいなものでもあります。残念ながら日本の屋根工事の商習慣では、契約書には屋根工事の工程や材料、どのような屋根にするのかその仕様などは書いてありません。
詳細は見積を参照するなどと書いてあります。つまりどの材料を使ってどのような屋根な完成するのか?見積を見てください。となっていたりするのです。
見積を見ればどのような屋根工事をするのか分かります。わかる見積を貰わないといけないです。そのためにも見積の見方があり、もらい方のお薦めがあります。
難しくない、屋根葺き替えの見積項目
屋根葺き替えの工程に沿った見積は難しくありません。通常は古い屋根材(一番上の仕上材と言います)を撤去し、下地材が見えます。この古い下地材の上に新しいルーフィングと仕上材を施工する。そのほかの部品を施工する。以上になります。
付随する工事としては、足場や養生シートなどがあり、お隣さんにホコリ、破片がで迷惑をかけないようにします。簡単に言うとこれだけです。
具体的に見積項目を書くと;
- 足場の設置・解体費用
- 既存の古い屋根材の撤去費用
- 撤去した廃材処分費用
- 清掃の費用(取らないことも多い)
- ルーフィングの施工費用(防水材のこと)
- 新しい屋根材、仕上材の施工(本体)
- 本体以外の屋根部品の施工
- 一般諸経費(取らないこともあり)
一般木造住宅の屋根の構造は殆ど同じで、下地材+ルーフィング+仕上材の構造(もちろん古い家は少し違いますが・・・)になっていて、これをもう一度施工し直すのが屋根葺き替えです。見積の項目はこれだけですが、分かり難い見積は、本体以外の部品を全部書いている見積などです。
- ケラバ雨抑え:数量35m、単価¥2,500
- 軒先唐草、軒先部:数量48m、単価¥1,800
- 棟部、棟板金:数量:15m、単価¥3,500
- 本体谷部:数量8m、単価¥4,000
- 壁の取り合い部雨抑え:数量15m、単価¥4,500
釘やビス何本、などと書いてある見積も見たことがありますが、これらはすべて本体以外の屋根部品なのですが、部品の名前など分かるお客様は少数です。相見積をとってそれぞれ比較しようとしたときに見にくい、比較しにくいです。細かい部品は一式で本体以外の費用として、見積に書いた方が親切で別紙に明細として書いてもらってください。
順序なく羅列してある見積の見方
もし、見積を数社から貰って、その見積項目が順序ばばらばらで、何を施工するものなのか良く分からない場合は、ご自身でまとめなくてはならないかもしれません。見積の見方、まとめ方は、やはり上と同じで、部品の項目も混在して何がどうなっているかわかりにくい場合は工事の順番に;
- 足場の設置&解体費
- 廃材処分費
- ルーフィング、防水材の施工費
- 新しい仕上材の本体施工費
- 本体以外の部品施工費(役物とも言う)
- その他の経費、工事費
にどれが当たるのか?並べ直してみると、見積のチェックにもなりますし、この見積はどこが高いのか?例えばガルバリウム鋼板の本体施工費や瓦の平部(本体)の施工費(材料こみ)の価格はいろいろなサイトにでていますので、比較が容易です。
また、チェックとして、屋根材やルーフィングのメーカーや製品名を指定して見積依頼をしているのでしたら、その名前で見積の項目になっているか?確認できます。
ややこしいのは、部品の項目で、専門用語が出てきます。読んで理解できないのは、インターネットで調べて部品と分かれば部品の項目にします。・・・こうやって比較しやすい見積の書式にして、見てみることをお薦めします。
いろいろ見えてくることもあろうかと思います。
提案ですが、見積を依頼するときに、逆にお客様から見積の書式を考えそれに数量と金額を入れてもらうとわかりやすく、施工の工程もわかりやすくなります。こんな例です。
見積の書式をお客様が作り、それに数量と金額をいれてもらう
表計算ソフトEXCELが使えるのなら、屋根屋さんも楽だと思いますが、お客様と屋根屋がEXCELをつかえないとだめですが。単なる書式を書いて下の見積項目でお願いしてもいいかもしれません。
瓦を撤去して、新たにガルバリウム鋼板で屋根を葺き替える工事の見積項目です。上に書いた工事の工程に沿った項目で;
- 足場の設置・解体費用
- 瓦の撤去費用
- 撤去した廃材処分費用
- ルーフィングの施工費用(防水材のこと)
- ガルバリウム鋼板本体施工費
- 本体以外の屋根部品の施工
になっています。本体以外の屋根部品、役物は明細に書いてもらってください。あとで細かいことを確認しなければならないかもしれません。
これで見積が統一されて、見やすくそして比較検討がやりやすくなりました。中には読めない文字で書かれた見積もたまにあり、合計の金額しかわからないものも見ます。どういう工事なのか?どの材料を使うのか?明白な見積を貰ってください。もちろん屋根材のメーカー、製品名を入れてもらってください。
この中で重要な材料は、ルーフィングとガルバリウム鋼板、メーカーと製品はできるだけお客様で検討して選んで頂きたいです。そのための見積です。選んだ材料での施工金額です。ある意味仕様書のようなものです。決してすべて一式いくらなどのいい加減な見積は、貰わないように、そんな見積は見積ではないです。書き直してもらって良いと思います。
上は屋根葺き替えの工程の順番に書かれますので、何をどうするのか?良く分かる見積になります。こんなこと要求すると、屋根屋さんが気を悪くするのでは?と思われるかもしれませんが、見積作成も屋根屋さんの仕事です。きっちり仕事ができない屋根屋は良い屋根屋ではないと判断できます。
見積書の書式もお客様の要求に答えられない屋根屋さんは、どうなのか?これも良い屋根屋かどうかの判断材料になると思います。多少面倒でも一生懸命やってくれる業者さんは、良い屋根屋さんの可能性があります。
屋根葺き替えの見積について、まとめ
・屋根葺き替え、屋根工事の見積は、屋根屋さんに直接依頼すること。
・見積は複数とるべし、できれば5社程度、面倒なら最低3社は取って比較
・見積の書式はお客様が決めて見やすいようにする。
屋根葺き替えの成功への一歩です。
このページは以上です。