耐震性能

巨大地震で家が倒壊する訳・原理

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地震の力 家のモデル

振り子で説明される地震と家の関係

巨大地震で家が倒壊する理由・様子を簡単に振り子で説明してみたいと思います。下の絵。「おもり」は家、「支柱」は家を支える柱、梁、土台など家を支える材料です。この家が倒壊するイメージは支柱が折れることです。

地震と倒壊の説明図

 

家の倒壊説明画像

では黒玉が地震によって揺らされて、支柱が折れ家が倒壊するということはどのようなことなのか? 考察してみます。

黒玉の重さと支柱の折れやすさ

黒玉の重さは地震の力(必要耐力)を表し、支柱は地震の力に対抗する、倒れまいとする力(保有耐力)を表しています。地震の横揺れは黒玉を揺らします。このとき、支柱の支える力が不足していると、支柱は折れてしまいます。これが家の倒壊です。分かり易く表現すると、このようなものになります。

家の重さは黒玉の大きさ、大きいほど重い、一階、二階は支柱の長さ、家の対抗力、保有耐力は支柱の太さで表現します。支柱の長さ、太さが同じなら大きい黒玉の方が折れやすい。黒玉の力(地震の力:必要耐力)と支柱の対抗力(保有耐力)が等しいときは、折れるか折れないかの分岐点になります。少しでも黒玉の重さ、必要耐力が大きいと支柱は折れて家は倒壊します。

重い家ほど倒壊し易い。巨大地震の力が大きいから

イメージで分かり易いように、黒玉が重いほど倒壊しやすく、支柱が太いほど倒壊しにくく、支柱が長いほど倒壊しやすい。

つまり、家の総重量(屋根だけの重さではなく)が重いと倒壊し易く、支柱が太い=耐震補強が強いと倒壊し難いと言えます。

私は、実家をリフォームするまでは、重い家、瓦の屋根の家、コンクリートなどの重量の家程、地震に強くて倒れにくと思い込んでいました。しかし、逆でした、軽い家ほど地震に強く、同じ耐震強度であるなら、コンクリートの家より木造の家のほうが巨大地震に強いのです。・・・重い家ほど巨大地震の力が大きいく倒壊の危険度が大きいのです。

 

地震が家を倒そうとする力は、家の重量に比例する

巨大地震の横揺れがその家にかかる力(「必要耐力」と言います)は計算できて、これに基ずいて耐震の計算がなされます。必要耐力は巨大地震の力;地震力から計算され、簡単に言うと地震の力は家の重量に比例するのです。

本当か?

もっと突っ込んで説明すると、数式が出てきます。読むスピードが落ちますが、できれば理解して頂きたいです。

 

巨大地震がその家を倒壊させようとする力、地震の力は専門的に「必要耐力」という名前で言っていてその計算式は;

Qi(必要耐力)= 0.2  X  Ci  X  ΣWi   で計算されます。 

Ci は、層せん断力係数と言って、家が建っている地域の係数、地盤の係数、家の構造からくる係数、大地震の場合(どの規模が大地震なのか?不明ですが・・・)過去に日本で起きた巨大地震の解析による係数。など様々な解析結果としての係数になります。

・・・さらに各係数について知りたい場合は、「木造住宅の耐震診断と補強方法」の2012年版、第4章 精密診断法1;59ページ、建築基準法施行令に準じて求める方法を読んでください。なおこの本は国立国会図書館に1冊蔵書があって、無料で誰でも閲覧することができます。

式から単純にわかることは、地震の力、家を倒壊させるかもしれない必要耐力の大きさは、ΣWi の値に比例することです。ΣWiはその家の外壁、屋根、柱、梁、内壁、床等の重量全てです。家の全重量になります。この重量に比例するのですから、地震の力は家の全重量に比例すると言っています。

 

ご自分の家の重量ってご存じですか?

たぶん知っている方はいないと思いますが、1トンってことはないですよね!、10トンぐらい?30トンもないかも??例を示すと;

家の重量例 4LDK

上の3LDK二階建ての瓦葺き木造家屋の家だけでは、約14.5トンです。もちろん外壁、屋根、内装などの材料によってその重量は変化します。ちなみにこの瓦屋根の重量は、下地、垂木、桟木、瓦の総重量で約4.4トン、家全体の30%の重量にもなります。ですから瓦をガルバリウム鋼板にすると、地震の力を約30%軽減できるというわけです。

 

木造家屋の重量計算方法は:

建築基準法施工令、第84条(固定荷重)にその求め方が記載されています。是非ご自分で計算してみてください。

地震が心配でどうするか?屋根を軽くするのか?柱や内装など、耐震のリフォームをするのか?まずはご自分の家の重量を知って、必要耐力は現在どのくらいなのか?を出発にしてもよいかもしれません。

 

以上です。

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