屋根の性能

ガルバリウム鋼板 vs スレートの断熱性能比較

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ガルバリウム鋼板 vs コロニアルクワッド写真1

ガルバリウム鋼板、スレート・コロニアル両方とも断熱性能は悪い

ガルバリウム鋼板、SGL、スレート・コロニアル屋根材は、どれも断熱性能は期待できません。はっきりいいましょう、断熱性能は無いです。なので夏は暑いです。それをデータによって示します。

結果はガルバリウム鋼板(商品名:横暖ルーフαS:断熱材付)とKMEW社のスレート材(商品名:コロニアルクワッド)との断熱性能は両方とも悪いという結果がわかります。

測定データです。

スレート(KMEW) vs 横暖ルーフαS:断熱性能比較

断熱性能比較、ガルバvsスレートグラフ

実験結果の解説:

実験は、夏の季節、朝から夕方まで特別の作成した断熱実験BOXにおのおのの屋根材を施工して、温度測定は電子温度計をBOXの内部に装着。10分ごとの温度を計測して記録、グラフにしたものです。

この日は曇り、気温が安定しませんが、最高気温は30度を少し超えたくらいで真夏としては比較的過ごしやすい日でした。気温が変化しているのは風の影響もあります。太陽が雲に隠れると下がってきます。しかし、ガルバリウム鋼板とスレートBOX内の温度は常に気温より高く、スレート内の温度はガルバリウム鋼板より高いのが分かります。つまりこの実験の場合はスレート屋根の内部の方が暑いです。

しかし、例えば15:00の各温度を見ると、気温が30度、ガルバリウムBOX内が33度、スレート内が35度です。外気温30度は普通の夏の暑さの温度ですが、それより高い33度も35度も同じように暑いのではないでしょうか?言いたいのはガルバリウム鋼板もスレートも断熱効果は殆どなく、「同く暑い」のです。

良くコロニアル・スレートを撤去して金属のガルバリウム鋼板に替えると「夏はかなり暑くなるのでは?」と聞かれますが、そんなことはありません。「スレートと同じです」

 

使用した基材、材料:

 ここで使用したのは、下の写真のスレートは左写真の KMEW社のコロニアルクワッド、ガルバリウム鋼板は、ニチハの横暖ルーフαS、約10mmほどの断熱材が入っていますが、効果はゼロではないですが、殆ど関係ないと思います。後で断熱材ありとなしのガルバリウム鋼板を比較しましたが、違いはありましたがはっきりと実感できる断熱効果ではないと私は思います。

ガルバリウム鋼板 vs コロニアルクワッド写真1

スレート(コロニアル、カラーベスト)もガルバリウム鋼板より断熱性能は僅かに劣りますが、ほぼ断熱性能はありません。スレートは鉱物繊維をセメントで固めた材料ですので、断熱材ではありません。スレートの上にガルバリウム鋼板を施工するカバー工法を良く契約して頂きますが、少しはましになると思っています。2017年のデータですが、提示しておきます。

あくまでも実験用断熱BOXでの測定で、気象条件、風、湿度などにもかなり影響されるので、実際の住宅で同じ結果が得られるとは限らないことを断っておきます。

 

ガルバリウム鋼板と通気工法の断熱性能比較グラフ

通気工法 vs 横暖ルーフαS断熱性能比較

スレートの上に通気工法、屋根材はスーパーガルテクト屋根と、横暖ルーフαSのみの屋根との比較グラフ:

上で測定してきたように、ガルバリウム鋼板、スレート、瓦、シングル等、一般の屋根材の断熱性能は、ほとんどないことがお分かり頂けたと思います。断熱材があったほうがほんの少しは温度が下がりますが、十分とは言えず、少し硬い断熱材を入れて材料の折り曲げを工夫することによって屋根材の強度を支えているように作っているのではないでしょうか?ことガルバリウム鋼板の10mm程度の断熱材では、「あったほうが良い程度」のものだということを覚えておいて頂きたいです。

 では、ガルバリウム鋼板や石粒付鋼板を施工するときに何か比較的安価で効果の高い断熱材はないのか?と聞かれたときに、お勧めするのが通気工法です。

 通気工法とは、下地材と屋根材との間に30mmほどの桟木を入れて空気層=断熱層を作るやり方で、軒先と棟を雨が侵入しないようにオープンにして空気を入れ替える、通気の仕組みを組み込みます。屋根材から暖気を効果的に逃がすことで、部屋の温度を下げることができます。昔からあるやり方で、知らない屋根屋さんもいるので、お客様から提案して依頼してもできない屋根屋はいないと思えるくらい簡単な工法です。

 下地の上に桟木を施工し、2枚目の下地材(コンパネ、合板)を施工したら、あとは普通に各屋根材を施工するだけです。特別な技術、材料は使用しません。価格的には、2枚目の下地材(¥2,000/㎡)+ 桟木(¥1,000/㎡)程度の費用です。夏の暑さ対策で最も費用対効果のある方法になります。

TestBox:

断熱性能比較・測定方法、測定の条件

全ての断熱性能比較試験をやった実験のBOXの解説です。

断熱性能測定BOX

断熱性能測定BOXと気温測定用BOX(簡易百葉箱)

本来は上記のテストBOXをテストする屋根材の数用意して、晴れた日に一斉に行うのが理想です。しかし、このBOXを作るのにもかなりの費用がかかりますので、2つ用意し、分かり易いように「横暖ルーフαS」との比較で実験を進めました。

 まずはBOX自体の断熱性能のキャリブレーションです。断熱材はスタイロフォーム50mmを使い、壁、床、屋根部分にそれぞれ150mm(50mmのスタイロフォームを3重重ね)を施工しました。この場合の2つのBOXの断熱性能は次のようでした。茶色のグラフが気温、赤と青のグラフがBOX内の温度変化になります。気温にあまり影響されず、28℃から32℃まで一定の温度で推移しています。かなりGOODな断熱性能と思います。2017に使用したBOXはもう少し温度変化があって、断熱性能が納得がいくほど良くありませんでした。今回はそのテストBOX自身の断熱性能を改良した実験になっています。

注意:

KMEW社:ColorBest, コロニアルクワッドという製品名:

もともと「コロニアル、カラーベスト」とはクボタの商品名だったのです。松下のは「ブルベスト」。アスベストをセメントで圧縮して作られた屋根材の一般名は「スレート」です。JISの正式規格名は「住宅屋根用化粧石綿スレート」でした。しかし、元々は自然石を薄く切断して屋根材としたものをスレートと言っていました。今は天然石スレートと言っています。

「KMEW社は松下電器産業の建材部門とクボタの建材事業部が、アスベスト問題で経営が上手くゆかず、2つの部門を切り離して合併した会社です。アスベストは2006年に製造、販売、輸出が全面禁止になりました。現在、アスベストに代わる鉱物繊維を開発中ですが、良い話は聞こえてきません。もしアスベストと同等かそれ以上の材料が見つかったり開発されればKMEWは大きく報道するはずですし、カタログにも記述するはずです。

 

まとめと考察

●スレート・コロニアルとガルバリウム鋼板(断熱材付)の屋根材で断熱性能を測定しましたが、そんなに大きく違いが見られませんでした。

●スレートからガルバリウム鋼板に替えても屋根の断熱性能が悪化することはなさそうです

以上です。

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