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ガルバリウム鋼板のカバー工法/デメリット詳細、考察

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カバー工法のデメリットタイトル

屋根葺き替え、屋根工事/カバー工法の問題詳細と考察

スレート屋根、コロニアル、カラーベストのガルバリウム鋼板や市石粒付鋼板によるカバー工法が非常に人気を博しています。しかし、全く問題や気になることがないのでしょうか?

お助け隊でも既に10年以上前からこのガルバリウム鋼板によるカバー工法の契約を頂いてきましたが、工事現場を見ていて気になる点がありました。

私の立場は;賛成派です。

カバー工法のメリットはこのサイトでも他のサイトでも言い尽くされていますので、このページでは言いません。その代り問題点、気になることなどをとにかく書いて、果してカバー工法はダメな工法なのか?を検証してみたいと思います。

屋根を葺き替えるときは、既存の仕上材(屋根材)を撤去&廃材の処理、下地材が傷んでいる場合は交換、一部分の交換、修理をしてから、ルーフィング、新しい仕上材の施工と工事は進みます。

カバー工法/他のサイトのデメリット集

デメリットや欠点ともいえる意見を他のサイトから抜き出してみました。

1;Yahoo知恵袋から:

既存のコロニアルの上に、22kgのルーフィングを敷いても、気休めにしかなりません。まっ平らなベニヤの上に敷くから意味があるのであり、コロニアルの上には、粘着シートを張らなと、雨漏りの防止にはならないのです。カバー工法で雨が漏ったという事故は、こうした手抜き工事が原因となっています。20年以上経った既存のルーフィングにも穴を開ける事になりますから、

T社;

屋根の下地が劣化していた場合、その部分を補修しなければなりません。補修せずにカバー工法を行ってしまうと、そのまま放置してしまうことになります
以前、弊社が点検・調査にお伺いしたお住まいでは下地が腐食された状態で施工されたためか、建物内部まで被害が進行している例もございました。

I社;

・屋根の状態によっては実施できないこともある。
・カバー工法をすでにしてある屋根には施工できない。
・屋根が2重になっているため、雨漏りなどがわかりにくい。
・リフォーム後も屋根は劣化していくので、またいつかメンテナンスが必要になる。

屋根のカバー工法は、どんな屋根にでも対応しているわけではありません。劣化が激しい屋根の場合には、そこに新しい屋根材を重ねることができないことがあります。また、アスベストが多く使われていると、そこにふたをする形になるので、アスベストを取り除く必要が出てくる場合があります。また、屋根のカバー工法は、新しい屋根材を重ねることで重さが加わることになりますから、地震などの災害時に屋根が落ちてくる可能性がないとは言えません。しかも、屋根が重なっていることで雨漏りなどが気付きにくくなります。さらに、カバー工法は屋根のリフォームとしては有効ですが、そのままずっと使えるわけではありません。いずれは家全体の改修についてあらかじめ考えておく必要もあります。

N社;

スベスト入りのスレート屋根であった場合、子や孫などの次の世代にアスベストの処理を残してしまうことになります。また、太陽光発電の設置が困難になること、屋根の重量が少しだけ増し耐震性に影響を及ぼす可能性、などもあります。そもそも、瓦屋根に対しては施工するのが困難、スレート屋根の劣化状況によっては施工すること自体ができない、という問題点もあげられます。

M社;カバー工法のデメリット

瓦屋根には施工できない
太陽エネルギーパネルの設置が難しい
屋根の重量が少しだけ増す
屋根の劣化状況によっては施工できない
選択できる屋根材が限られる。

G社;

屋根材が二重になるので、その分重くなる欠点があります。屋根が重くなるほど住宅への負担が大きくなり、耐震性も低くなります。なるべく重量を増やさないために、金属屋根材(ガルバリウム鋼板)など軽量の屋根材を使用するのがおすすめです。

屋根の下地となる野地板が腐食していたり、既存の屋根材がひどく劣化していたりする場合は、屋根カバー工法が施工できないケースもあります。屋根リフォーム工事を行う際は、屋根材や下地の状態をしっかりと調査した上で、適切な施工方法を判断できる業者に依頼しましょう。

TE社;

屋根が重くなる

屋根カバー工法をおこなうと、新しく被せる屋根の重さが加わるため、屋根全体が少し重くなります。耐震性への影響は軽微とみなされています。壁量が不十分であったり、壁の配置がアンバランスな建物には適しておりません。被せる屋根は軽い金属屋根が一般的によくつかわれます。
金属といわると重いイメージがありますが、厚さが0.4mm程度の鋼板なので、とっても軽いです。ぜひ、金属屋根のメーカーもしくは業者さんから金属屋根のカットサンプルを取り寄せてください。実物を手にしてみると、驚くほど軽いことがよくわかります。

部分的な修理が困難(かん合式のみ)

金属屋根には屋根1枚1枚を引っ掛けあわせて張り付ける「かん合式」とよばれるタイプの屋根があります。かん合式は強風に強いメリットがあります。しかしその一方で、屋根の1部(1枚)がはがれてしまうと、上下左右の屋根材もはがさなければ修理・交換できない状況になることがあります。軒先(雨どい側)の屋根材がはがれた場合は、屋根面全てをはがさなければならない事態になってしまうことがあります。

屋根カバー工法は屋根を完全にリフレッシュさせる工事ではありません。古い屋根の下地はそのまま再利用するかたちになります。そのため、屋根下地の劣化が進んでいる状態でカバー工法をおこなった場合、これから20年、30年先も屋根機能が維持できるか疑問です。築後30年以上が経過している住宅で、まだまだ長く居住し続けたい希望があるかたは葺き替えも検討してください。

L社;

カバー工法のデメリットを包み隠さずお話

屋根が重くなる:
一番のデメリットは屋根が重くなることです。重ね張りする屋根材は、軽量であることがひとつの条件になります。屋根が重くなると、基礎や主要構造部に負担がかかり、建物の耐震性能を損ねることになるためです。また建物の重心が高くなるので、地震の際の揺れが大きくなります。

二番目のデメリットは、既存の屋根材を撤去しない事により不具合が生じる可能性があることです。古い化粧スレートは、多少の水分を含んでいると考えられます。またスレート屋根の重ね部分には、雨水が滞留している事もあります。それらを新しい屋根材で覆ってしまうため、水分まで中に閉じ込めてしまう事になります。湿気がこもり、最悪の場合屋根の下地材(野地板)まで腐食してしまう事にもなりかねません。

三つめのデメリットは、心理的な嫌悪感が残るかもしれないということです。
いくら表面が綺麗になっても、その下には古くなった以前の屋根が残っているのを気にする方もいらっしゃると思います。また、有害なアスベストを含んだものが家の一部に残っているのが嫌だという方も多いでしょう。これらの事を気にする方にとっては、既存の屋根を撤去しない事自体が最大のデメリットになります。

火災保険が使えなくなる可能性もある

他には、保険会社の火災保険が使えないことも挙げられます。火災保険に付帯している「風災・雹災・雪災」補償を申請すると、突風や強風、雹、積雪によって損害を受けた場合には補償を受ける事ができます。しかし、カバー工法で修理した屋根は、火災保険が使えなくなる可能性が高くなります。たとえ保険の対象となる工事だったとしても、保険会社から保険金が支払われるのは「原状回復」や「被災部位の修繕」に限られるためです。現状と異なる屋根材にすると、原状回復とは認められない可能性が高いでしょう。(保険会社への事前の相談が必要です。)

解説:

もう少し突っ込んで、何故カバー工法が良くないのか?やってはいけない条件、どこが問題なのか?をひとつひとつ詳細に解説してみます。

上のカバー工法の問題点をまとめると;

  1. スレート屋根の上にルーフィングを施工するのに問題、粘着シートをはるべき
  2. 下地が劣化している状態でスレートの上にカバー工法をやるのが問題
  3. カバー工法をしてある屋根に更にカバー工法は不可(カバー工法の3重施工)
  4. 屋根の重量が増えるので耐震的に問題がある(多少問題という言い方が多い)
  5. 雨漏りに気付くのが遅れる可能性がある。
  6. カバー工法は太陽光パネルの設置ができない
  7. 選択できる屋根材が限られる
  8. 部分修理が困難、嵌合式のみ
  9. 古い屋根材がそのままなので、この先20年、30年も下の材料がもつのか?
  10. 古い屋根材、苔、カビなどそのまま残すので、心理的に気持ちが悪い。汚いものには蓋というのが気に入らない。
  11. 火災保険が使えなくなる可能性がある。

と、かなりの心配ごとがあると思われます。考察する前に違っているのが、11のカバー工法工事は火災保険が使えなくなるという条項です。違います!下の火災保険の約款項目参照。

ではひとつひとつ考察します。

1.は非常に重要な問題と思います。簡単に言っていますが結構深いルーフィングの問題です。原文では「まっ平らなベニヤの上に敷くから意味があるのであり、コロニアルの上には、粘着シートを張らないと、雨漏りの防止にはならないのです。」何のことを言っているのでしょうか?

雨漏り防止で一番重要なルーフィングですが、新規に施工する場合は、ベニア(コンパネ・合板のことと考えます)の上に施工してコンパネにタッカーで固定し、やがてアスファルトが接着材の役割をしてルーフィングとコンパネの表面で密着します。密着するとどうなるか?ルーフィングはタッカーというホチキスで固定されています。つまりルーフィングに穴を無数に開けています。雨漏りの原因を自らつくっています。この穴を少し塞ぐように作用するのがこの密着です。穴から雨水が漏れないようにしています。

これがコロニアルでは密着、接着が不十分であると言っています。それは「粘着シートを張らないと雨漏り防止にはならない」と言っていることからも分かります。粘着シート・・・具体的にはこの要件を満たすものは、自着式ルーフィングです。これを使わなければだめと言っているのではないでしょうか?

コロニアルに施工されるルーフィング(ゴムアス;改質ゴムアスファルトルーフィングが今は一般的)これは裏面に接着剤がありません。しかし、含有したアスファルトが施工後太陽の熱で温められ融解してコンパネに接着するのです。

カバー工法時のガルバリウム鋼板、ルーフィングの施工方法

実際のルーフィングの固定はカバー工法の場合、タッカーではありません。タッカーではコロニアルが固すぎて打ち込めないのです。どうするか?写真のように小さなプレートと釘で固定します。

カバー工法ルーフィング固定画像

左が全体の写真、右が固定した釘の拡大写真です。タッカーが使えないので、少し長い釘と金属のプレートでルーフィングを固定しています。釘はコンパネに貫通し固定されています。釘は金槌ではなく「ガン」という圧縮空気で釘を打つ専用のツールで打ち出します。結構強い力で釘を打つので、右の写真のようにコンパネに打たれた釘+プレートは少し沈んでいます。これがカバー工法のルーフィングまでの施工の実態です。

さて始めに戻って「まっ平らなベニヤの上に敷くから意味があるのであり、コロニアル(スレート材)の上には、粘着シートを張らないと、雨漏りの防止にはならない」のは、このルーフィングの固定のやり方その後のルーフィングの接着を言っています。

ルーフィングとはアスファルトの浸み込ませた材料で、表面が(裏面も同じ)太陽光で温められるとアスファルトが融解し、下地材に接着します。この下地に接着することは重要で、無数のタッカーが打たれていてもその小さな穴の周りはアスファルトと下地が密着していますので滅多に水は下に行きません。雨が止むとその水は乾燥して雨漏りになりません。

ところがカバー工法のルーフィングの固定のやり方は上の様に、釘+プレート止めで借り止めの程度です。そしてコロニアルとのアスファルトの接着度合いは、かなり隙間が空く施工になります。

ルーフィングの施工構造

コロニアル、スレート屋根にルーフィングを施工した断面図になります。スレート材料とルーフィングとの間に僅かですが、隙間ができます。コンパネの上に直接施工するとこれらの隙間はできないです。これが問題と思います。上の方はこのことがだめ、ルーフィングはコンパネの上に施工して雨漏り防止が有効になると言っています。ところがスレート材料の上にルーフィングを張るとスレート材料に密着せず、アスファルトによる固定が不十分です。

この上にガルバリウム鋼板を施工し、ビスで固定します。このときガルバリウム鋼板の隙間から侵入した水はルーフィングの上を伝わって軒先へ排出されます。ルーフィングが防水の機能を失わない場合は問題ありません。たとえスレート材料とルーフィングの間に隙間があっても大丈夫です。

しかし、隙間があることは、そこはスレート材料とルーフィングが密着していません。もし、ガルバリウム鋼板の施工中、工事あとで足で材料を踏みつけて僅かでもルーフィングに傷をつけ、破れてしまうとそこから水が侵入します。また地震では屋根も揺れます。揺れは殆どの場合屋根全体を同じように揺すりますので、ルーフィングに変な力がかかることは稀です。

その横方向の地震の力が一様でない場合はルーフィングに横方向、縦方向に力がかかることも否定できないです。これによりルーフィングが裂ける危険があります。ないとは言えない。また隙間があることによりルーフィングの裏面が空気に触れているので、劣化が早いのでは?と考えてしまいます。

コンパネに密着することでアスファルトの接着作用が働き、防水機能がより強くなることはありそうです。実験する必要があるかもしれません。誰もやっていませんが・・・

上の心配

「ルーフィングはコンパネの直上に施工しないと意味がない、気休めにしかならない」というのは言い過ぎと私は思いますが、良く考察すると上のことが考えられます。

解決策は拍子抜けする程簡単で、ルーフィングを粘着式または自着式のものにすれば解決です。このカバー工法のデメリットの話は非常に長くなりますので、別ページのルーフィングの問題で続きを述べたいと思います。

 

以上です。

 

火災保険の約款;第2章、あたりの「保険金を支払う場合」の項を見ると、文言は各会社で少し違いはあるものの;

当会社は、次のいずれかに該当する事故によって保険の対象が損害を受け、その損害に対して、この約款に従い損害保険金を支払います。

という条文があります。「保険金の支払いは損害を復旧させたその修理金額に対して支払われるものではありません。」「火災保険会社が、損害額を事故報告書、写真、修理業者からの修理見積などを精査、査定し、損害額に対して保険金を認定し、支払うのです。カバー工法をやろうが他の方法で修理しようが問題ありません。現状と違うことをやっても何も問題ないのです。ですからカバー工法は保険金が使えないというのは間違いです。

 

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