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ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板の規格/メッキ規格、塗装構造

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ガルバリウム鋼板JIS規格コイル出荷

ガルバリウム鋼板は溶融亜鉛メッキ/その鋼板の規格

「ガルバリウム鋼板」は溶融亜鉛メッキのカテゴリに入る鋼板でJIS規格にある7種の鋼板(板状の鉄)メッキ製品のひとつです。JIS規格に入っていますが、元々は米国ベツレヘムスチール社が開発したメッキ鋼板で世界規格の製品です。亜鉛メッキ鋼板のJIS規格には;

JIS G 3302: 溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3317: 溶融亜鉛-5%アルミニウム合金めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3313: 電気亜鉛めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3321: 溶融55%アルミニウム-亜鉛合金めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3312: 塗装溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3314: 溶融アルミニウムめっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3322: 塗装溶融55%アルミニウム-亜鉛合金

があり、屋根材に良く使われるメッキ鋼板は、JIS G 3321でJFE鋼板や日本製鉄が生産している「ガルバリウム鋼板」です。JFE、日本製鉄とも「Galvalume」の製造・販売のライセンス保持会社で、「ガルバリウム鋼板」の商標は日本製鉄が持っています。

アルミニウムは、メッキの成分のひとつとして付加されていて、アルミの不働態性を活用して鋼板を保護しています。このアルミニウムの含有量が5%のところに強い保護作用があり(アルミニウムの耐食性)基板である鉄(鋼板)の腐食を防いでいます。

アルミの表面は非常に酸化し易く(マグネシウムに次いで早い)酸化皮膜(不働態皮膜)となってアルミニウム自身を保護することになります。このアルミの酸化物は非常に安定でこれがアルミ、ひいてはメッキの保護に役立っています。

溶融亜鉛メッキに含有させるアルミニウムの混合比の違いで鋼板の腐食する速度がかわります。アルミニウムが多ければ多いほど良いとはならず。鋼板の耐食性を発揮するピークが5%のところにあります。(亜鉛との合金メッキの話)

ここに着目して高対候性のメッキ鋼板の規格がJIS G 3317です。主にJFE鋼板が「JFEエコガル」という製品です。

 

補足:JFEはガルバリウム鋼板も生産していて、Webカタログには「ガルバリウム鋼板」と名乗っています。ガルバリウム鋼板を使った商品では、JFEガルバリウム鋼板と言っています。GLとは一般的にガルバリウム鋼板のことですが、GLを使った製品もいくつかあります。J-クラフト・極みMAX等。

 

アルミニウム55%含有の亜鉛メッキ(シリコン1.6%含有)

亜鉛メッキにアルミニウムを混ぜると酸化アルミが非常に安定でメッキの耐候性を高めることが知られています。そしてその含有量で性能が変化します。そのピークが5%近辺と、55%以上のポイントです。下のグラフ参照

アルミの含有量

この実験では亜鉛とアルミメッキの防爆実験(メッキを施した鋼板の外でのおオープン実験)で各アルミの含有量を変えてその腐食量を測定したものです。横軸はアルミの量の%、縦軸は腐食量で腐食が多いほど耐候性が低いことを表しています。この実験を場所・環境を海岸に近い場所、工業地帯、田園地域(住宅地か?)別に実施したものです。

このグラフからアルミの含有量が5%付近に腐食の低いピークがあり、それ以降は腐食が多くなっています。しかし、20%のところで腐食量のピーク点があり、その後はだだ下がりに腐食量は減っています。

この実験ではアルミの含有量70%が腐食量の最低を示しています。ではアルミの量を70%にすれば、一番耐用年数が長くなるのではないか?と考えるのが普通ですが、どっこいそうはならなくて、亜鉛の量との兼ね合いも重要なのです。

亜鉛は、自分が鉄より早く酸化することで鋼板の腐食を防いでいます。この機能は鋼板の表面の塗装層が失われる、鋼板を切断した、鋼板に亀裂が入って塗装が失われたなど、鉄の部分がむき出しになった場合に亜鉛の成分が酸化し、この鉄の部分に酸化亜鉛となって鉄を保護する仕組みを持っています。

この機能を効率良く働かせるためにアルミの量とのバランスが要求されるわけです。その最適な亜鉛とアルミの量の量は、長年の研究で、5%アルミ-亜鉛メッキ、55%アルミ-亜鉛が最適と結論されています。

55%のアルミの亜鉛メッキ(シリコンを1.6%含んでいますが)を採用したのがガルバリウム鋼板、5%アルミの亜鉛メッキを選んだのが、JFE鋼板のエコガルなのです。どちらが優秀なのか?そのデータは私は見つけていませんが、ガルバリウム鋼板の方が商業ベース的には広がっていると言って良いと思います。

また、マグネシウムもメッキに使うと耐用年数的に有利になると分かっていましたので、この含有量を2%にして、アルミ55%、マグネシウム2%、残り亜鉛の合金メッキを採用したのが、新ガルバリウム鋼板のSGLになります。

ガルバリウム鋼板、エコガル、SGLはそれぞれメッキの成分が違う別の鋼板製品です。屋根材にはどの鋼板を採用しているか?重要です。

 

ガルバリウム鋼板のメッキ記号と厚さ:

ガルバリウム鋼板のメッキ規格

メッキ鋼板のメッキ自体の厚さはJIS規格にあって、厳密に厚さが定められています。上の表では、AZ〇〇〇で表される規格で、鋼板ですごく薄いメッキですので、誤差を鑑み、3ポイントでの厚さ測定、1点での測定で規定されています。

 屋根材で非常に良く採用されるガルバリウム鋼板のメッキ厚はAZ150で、合金のメッキ厚は、54μm(0.054mm)目には見えないレベルです。

この厚さが厚いほど耐用年数が長いのですが、加工が難しくなります。屋根材に加工するには折ったり、曲げたりしなければならないのですが、これによって亀裂やメッキのヒビなどが発生します。またメッキ厚が厚くなれば価格も高くなります。

そのころ合いで、AZ150という選択がされているのではないかと考えます。ガルバリウム鋼板の屋根材メーカーのWebカタログには、採用しているガルバリウム鋼板の規格などは詳しく掲載されていませんが、おそらくこのAZ150のメッキ厚のものを多く採用していると思われます。

ガルバリウム鋼板屋根材の厚みは、0.35mm?

ガルバリウム鋼板の屋根材メーカーの製品に、鋼板の厚みの解説が時々ありますが、その厚さは、屋根材としての最終製品仕様なのか?ガルバリウム鋼板自体の厚みなのか?不明な場合が多いと感じています。

ガルバリウム鋼板と言った場合は、正確には鉄の板(鋼板:冷延鋼板など)に亜鉛+アルミ+シリコンの合金のメッキ層がAZ150では、0.054mm(54μm)です。

このメッキを含めての0.35mm(350μm)です。屋根材にはさらに保護層や塗装層があり、さらに厚くなります。保護層とは塗装で言う下塗り塗料、プライマーなどです。そこに仕上げの塗装が1回、ないし2回塗装されていますので、厚みは更に厚くなって、0.4mm近くになっています。

ここを気にされるお客様は、その屋根材の厚さは、ガルバリウム鋼板と自体の厚さなのか?完成された、塗装の層を含めた厚さなのか?を見極める必要があります。ガルバリウム鋼板自体の厚さも耐用年数に影響しますが、塗装の厚さ、塗料の種類にも大きく影響します。

塗装層の厚さは公開されていませんが、おおよそ0.06mm(60μm)~0.1mm(100μm)が一般的な数字です。もちろん仕上げ塗装が1回より2回塗りの方がより長持ちなのは理解できると思います。

 

例:ニチハの横暖ルーフ・プレミアムS

メッキの上に、化成皮膜、下塗り(1回目)、フッ素樹脂塗装(2回目)、フッ素樹脂塗装(3回目)と仕上げ塗装を2回塗っています。注目です。他のガルバリウム鋼板の塗装構造にも気をつけて検討してください。

横暖ルーフαプレミアムS塗装構造

それに対して、横暖ルーフSシリーズの下位製品である、横暖ルーフαS、横暖ルーフSはSGLではなく、普通のガルバリウム鋼板です。Webカタログ参照のこと。

横暖ルーフαSの塗装構造

この製品はSGLではありません。それはメッキの組成を見てもわかるように、55%アルミ・亜鉛メッキとあって、マグネシウムの含有がありません。塗装は下塗り+ポリエステル塗装の2回塗りになっていて、明らかに上位製品、プレミアムとの差別化をしています。

塗装の塗料の種類、塗りの回数が耐用年数に影響を与えます。ニチハのガルバリウム鋼板屋根材を選ぶのだったら、価格とともにこの屋根材のメッキ組成と塗装構造を考慮に入れるべきです。

ガルバリウム鋼板屋根材の塗装構造は、多分屋根屋に聞いてもわからないし、知らないと思います。メーカーに問い合わせるしかないと思います。これについては、何か分かったらこのサイト上でお知らせしたいと思います。他のガルバリウム鋼板屋根材メーカーのWeb紙面では、ここまで詳しいメッキ構造、塗装の様子は公になっていません。

しかし、メッキの構造、塗装構造は屋根材の耐用年数に深くかかわることですので、調べる必要はあると考えます。表の保証内容だけでは不十分、耐用年数についてはどこのメーカーも記述がありません。

 

まとめ

ガルバリウム鋼板のメッキ規格はJIS規格のJIS G 3321:溶融55%アルミニウム-亜鉛合金めっき鋼板のことを「ガルバリウム鋼板」と言っています。世界規格にも通じます。メッキの厚さは別にJIS規格で定められていて、AZ150であったら、メッキの厚さは;54μm(0.054mm)です。

塗装の様子は、屋根材メーカーで様々で、横暖ルーフαプレミアムSは、フッ素樹脂塗装の3回塗り(下塗り含む)になっています。このメッキ構造と塗装の構造は耐用年数を考える上で重要な事項です。

 

 

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