スレート屋根の相場

建坪10坪のスレート屋根葺き替え相場

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建坪10坪の家のパース

屋根伏図:サンプルの家を上から見た外観図、青い部分が屋根

10坪の屋根伏図

建坪10坪、屋根面積:49.3㎡、2階建ての家モデルを使って、いろいろな屋根材、工法での屋根葺き替え費用、相場を概算いたします。使う屋根材は、ガルバリウム鋼板、石粒付鋼板、トタン、瓦、アスファルトシングル、工事の方法は既存材料の撤去工法、重ね葺き工法(カバー工法)などです。

ここで使う家、屋根の仕様:

  • 建坪(一階床面積):10坪、33㎡
  • 屋根:切り妻型、
  • 面積:49.3㎡(1階:4.14㎡、2階:45.18㎡)
  • 材質:スレート材
  • 工法:スレート材撤去、カバー工法の比較
  • 葺き替える屋根材:ガルバリウム鋼板、石粒付鋼板、アスファルトシングル材の比較
  • 屋根勾配:4寸:4/10
  • 軒先の長さ、1階:3.13m、2階:11m
  • けらばの長さ、1階:2.86m、2階:13.2m
  • 壁の取り合い:長さ、1階:6.0m
  • 2階の棟の長さ: 6.36m

この屋根の葺き替え方法は2つあって;

  • カバー工法(重ね葺き)
  • スレート材を撤去し、新しい屋根材を施工する方法

大きく2つの工法があります。※スレートより重い瓦は両工法とも不可

スレート屋根の各屋根材でのカバー工法:建坪10坪

カバー工法で葺き替えができる屋根材

このスレート屋根で、重ね葺き(カバー工法)できる屋根材は;

  • ガルバリウム鋼板、スーパーガルバリウム鋼板
  • 石粒付鋼板(ジンカリウム鋼板)
  • シングル材(アスファルトシングル)
  • スレート材(コロニアル、カラーベスト)がだめな訳

です。トタン屋根もできなくはないですが、わざわざトタン屋根にするお客様はいませんので割愛します。10年間で1例もありませんでした。

この例での屋根材の選び方は、それぞれの材料の利点、欠点、耐用年数、デザインと価格とを鑑み、お客様の希望にあったものを選ぶべきです。業者の営業の言うことも一応参考に聞いて、実際の施工価格は相見積をとることです。ここでは正確な費用ではありませんが参考に概算もお知らせしておきます。

カバー工法のメリット

カバー工法のメリットは一番に既存の屋根材を撤去する費用が不要なことです。スレート材は、家庭のゴミとして市町村が処理できないので、産業廃棄物業者に持ち込んで処理してもらわなければなりません。スレート材を撤去する手間と廃材処理には結構な費用が必要で、これがゼロになるのは、コストの面で助かります。

別のメリットとしては、既存のスレート材を残すことによって、このスレート材が断熱材になり、また雨音を防ぐ遮音の効果をもたらします。メリットが大きい工法なのです。しかし、デメリットもないわけではありません。 まとめると;

  • 既存屋根材の撤去費用、廃材処理費用が不要
  • 工期が短くなる
  • 既存スレート材が断熱材になる
  • 既存スレート材が雨音を軽減する効果がある

カバー工法のデメリット

カバー工法のデメリットとしては;

  1. スレート材表面の苔、カビなどを残してしまう(気分的に不快)
  2. 屋根の高さが変わってしまう・・・雨樋の架替えになるかも?
  3. ガルバリウム鋼板で、5Kg/㎡、100㎡の屋根全体で500Kgの加重で屋根が重くなり耐震的に心配。石粒付鋼板:7Kg/㎡、シングル:7Kg/㎡

解説と対策:

  1. の対策は、工事の前に高圧洗浄を行い、できるだけ苔、カビを落とす。
  2. ガルバリウム鋼板のカバー工法では、ルーフィングの厚さ:2mm、ガルバリウム鋼板の厚さ:16mm、雨樋の調整でOKな場合が多い、またはその調整も不要なこともしばしば、実際には屋根屋に検分してもらわないといけないが・・・石粒付鋼板、シングルも同程度。
  3. 重量が増えるので耐震はよくならないが、程度の問題、500Kg、700Kgと聞くと大変な重量だが、耐震の診断によると、家全体の重量が問題になっていて、それほど大きく悪化しない

>>> 耐震については、「スレートのカバー工法は耐震に不利なのか?」参照

各屋根材のメリット、デメリット、施工費用

ガルバリウム鋼板のメリット:コストパーフォーマンスが良い

現在スレート屋根のカバー工法で最もよく使われる材料は、新ガルバリウム鋼板(スーパーガルバリウム鋼板)です。メリットとして;

スーパーガルバリウム鋼板:

  • 耐用年数が、30年以上とそこそこ長い。
  • 本体の施工価格が¥6,500/㎡と費用もそこそこリーズナブル
  • 材料保証が各メーカーとも25年(穴あき保証)
  • 平米あたりの重量 5Kg/㎡と最も軽量

ガルバリウム鋼板のデメリット:断熱性能、雨音

新ガルバリウム鋼板も厚さ0.35mmの薄い鋼板なので、夏は暑い、金属なので雨音もします。また、もらい錆に弱いですし、塩風に弱いので、海岸近くの家には不向きです。

解説としては、ガルバリウム鋼板の断熱性能、雨音性能は良くないですが、この場合は下にスレート材がありますので、その対策になっています。むしろ、スレート材を撤去してガルバリウム鋼板を施工する工法時に断熱性能と雨音性能を心配する必要があります。

>>> 参照「屋根の断熱性能、屋根材ごとの断熱効果を検証」

>>> 参照「雨音の測定、夜は気になる雨音/各屋根材での測定と対策」

石粒付鋼板(ジンカリウム鋼板)のメリット:保証と耐用年数が一番長い

最近スレート屋根のカバー工法でよく使われるようになったのが、石粒付鋼板(ジンカリウム鋼板)です。メリットとして;

石粒付鋼板(ジンカリウム鋼板)

  • 各社とも保証30年、耐用年数:50年以上と長い
  • 表面は石粒で凸凹なので、雨音がしない
  • 平米あたりの重量 7Kg/㎡と軽量(スレートは、20Kg/㎡)

石粒付鋼板(ジンカリウム鋼板)のデメリット:断熱性能、メンテが面倒

価格が新ガルバリウム鋼板、アスファルトシングルより少し高め、新ガルバリウム鋼板:¥6,500/㎡、アスファルトシングル:¥5,500/㎡(本体の比較で)石粒付鋼板:¥7,000/㎡(提携屋根屋)

ガルバリウム鋼板と同じく材料は金属なので、断熱性能はない、断熱材付きの製品もありません。解説としては、ガルバリウム鋼板と同様、この場合も下にスレート材がありますので、その対策になっています。雨音はほとんどしません。

>>> 参照「屋根の断熱性能、屋根材ごとの断熱効果を検証」

ガルバリウム鋼板と石粒付鋼板(ジンカリウム鋼板)の断熱性能は殆ど同じでした。

>>> 参照「石粒付鋼板の断熱性能、ガルバリウム鋼板より良いか?」

石粒付鋼板は、塗料で塗装する

またデメリットとして、メンテが面倒なことがあります。石粒付鋼板は、基盤となるガルバリウム鋼板の上に色付された細かい石粒をアクリルなどでコーティングした材料です。耐用年数50年と言うのはなにもメンテせずに鋼板の基盤がサビて穴があくまでの期間がおおよそ50年と言っています。

ガルバリウム鋼板の耐用年数は25年以上ですので、保護層と石粒、アクリルの層で25年もつと考えるのが妥当です。この石粒は経年変化でじょじょに剥がれていきます。この石粒が剥がれたら、塗装は出来いないので、接着剤とメンテ用の石粒で補修しなければなりません。これが面倒です。

シングル(アスファルトシングル)のメリット、デメリット

メリット:

ガルバリウム鋼板、石粒付鋼板より材料費+施工が安いことが最大のメリットです。表面は少し凸凹していますので、雨音は少ないです。

また、自着式のルーフィングとビス、釘を使わないシングルの施工方法を選べば、屋根材に雨漏りの原因、遠因となる穴を開けないで施工できます。もしかしたらかなり長持ちする屋根になるかもしれない優れた工法が可能です。(但しこのやり方でやってくれる屋根屋は少ないです)

デメリット:

耐用年数がガルバリウム鋼板より短い、アスファルトシングル自体には断熱性能がない。

スレートを撤去して新しい屋根材での葺き替え工法:建坪10坪

スレート材を撤去して葺き替えができる屋根材

  • ガルバリウム鋼板、スーパーガルバリウム鋼板
  • 石粒付鋼板(ジンカリウム鋼板)
  • シングル(アスファルトシングル)
  • スレート材:お薦めしません・・・その理由
  • トタン瓦棒・・・やるお客様は皆無ですが可能です
  • スレート材より軽い屋根材なら可能です。

撤去工法のメリット

  • スレート材(コロニアル、カラーベスト)は、2006年より前の製造では、有害物質であるアスベストを含んでいます。このアスベストの処理を次まで延ばすのではなく、今処理できること。
  • 既存のスレート材を撤去、残存物がなくなる、屋根が綺麗になります。

撤去工法のデメリット

  • スレート材を撤去する費用、廃材処理費用がかかります。撤去費用は各屋根屋さんで様々ですが、おおよそ¥1,800/㎡、廃材処分費用¥1,500/㎡程度かかります。

各屋根材のメリット、デメリット

各屋根材のメリット、デメリットはカバー工法と同じです。

スレートの葺き替え/各屋根材での価格の比較

スレート材の撤去&廃材処理費用:

建坪10坪、屋根面積 49.3㎡、スレート屋根の葺き替え費用は大きく2つの工法に別れます。カバー工法とスレート材を撤去する方法です。これに各屋根材での葺き替え相場をお知らせします。簡単に49.3㎡のスレート材を撤去&廃材処理費用は、下の金額で各屋根材でのカバー工法での費用にこれが加算あれます。

スレート材の撤去費用&廃材処理費用:

 費用項目価格数量単価単位
スレート材撤去費¥88,78049.3¥1,800
廃材処理費用¥73,95049.3¥1,500
屋根工事の計¥162,730

このスレート材を撤去する為の費用 ¥162,730 、但しこの金額より低い金額で工事をするお助け隊の提携屋根屋さんもいますので、やはり見積をとって頂きたいです。

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ガルバリウム鋼板でのカバー工法費用相場/屋根面積49.3㎡

葺き替え項目金額単価数量単位備考
ルーフィング施工費¥ 44,370¥90049.3平米NEWライナールーフィング 耐用年数:30年
ガルバリウム鋼板
本体施工費
¥ 320,450¥6,50049.3平米スーパーガルバリウム鋼板仕様
棟部分施工費用¥ 19,080¥3,0006.36
2階建大屋根の棟
軒先水きり部分¥ 21,195¥1,50014.13軒先に施工する部品、軒先唐草
けらば部分雨抑え¥ 40,150¥2,50016.06切り妻屋根の横部分
壁の取合部分雨抑え¥ 21,000¥3,5006.0一階下屋の壁と屋根との間の部品
足場設置&解体費用¥100,000¥800125平米工事の為の足場費用
屋根工事の小計¥ 566,245
諸経費(工事費の5%)¥ 28312
税抜き合計
(千円未満四捨五入)
概算のため
¥595,000

>>>この屋根の仕様

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石粒付鋼板でのカバー工法費用相場/屋根面積49.3㎡

葺き替え項目金額単価数量単位備考
ルーフィング施工費¥44,370¥90049.3平米NEWライナールーフィング 耐用年数:30年
石粒付鋼板
本体施工費
¥ 345,100¥7,00049.3平米提携屋根屋の価格、ディプロマット
棟部分施工費用¥ 33,072¥5,2006.36
2階建大屋根の棟
提携屋根屋の価格
軒先水きり部分¥ 35,325¥2,50014.13軒先に施工する部品、軒先唐草、提携屋根屋の価格
けらば部分雨抑え¥ 49,180¥3,00016.06切り妻屋根の横部分、提携屋根屋の価格
壁の取合部分雨抑え¥ 27,000¥4,5006.0一階下屋の壁と屋根との間の部品、提携屋根屋の価格
足場設置&解体費用¥100,000¥800125平米工事の為の足場費用
屋根工事の小計¥ 633,047
諸経費(工事費の5%)¥ 31,652
税抜き合計
(千円未満四捨五入)
概算のため
¥665,000

>>>この屋根の仕様

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シングルでのカバー工法費用相場/屋根面積49.3㎡

葺き替え項目金額単価数量単位備考
ルーフィング施工費¥29,580¥60049.3平米ゴムアス普及品
シングル
本体施工費
¥ 271,150¥5,50049.3平米提携屋根屋の価格、オークリッジ、リッジウェイ
棟部分施工費用¥ 12,720¥2,0006.36
2階建大屋根の棟
提携屋根屋の価格
軒先水きり部分¥ 21,195¥1,50014.13軒先に施工する部品、軒先唐草、提携屋根屋の価格
けらば部分雨抑え¥ 40,150¥2,50016.06切り妻屋根の横部分、提携屋根屋の価格
壁の取合部分雨抑え¥ 21,000¥3,5006.0一階下屋の壁と屋根との間の部品、提携屋根屋の価格
足場設置&解体費用¥100,000¥800125平米工事の為の足場費用
屋根工事の小計¥ 495,795
諸経費(工事費の5%)¥ 24,790
税抜き合計
(千円未満四捨五入)
概算のため
¥520,000

>>>この屋根の仕様

まとめ

スレート屋根のカバー工法:各材料での葺き替え費用:足場込の税抜き費用

  • ガルバリウム鋼板:¥595,000
  • 石粒付鋼板:¥665,000
  • シングル材:¥520,000

スレート材を撤去するときは、撤去&廃材処理費用が +¥160,000ほどかかります。

スレート屋根の葺き替えには、まずカバー工法か撤去工法かを決めて、新しい材料は、その特徴と価格を考慮して、屋根屋さんの話も良く聞き、比較して決めるのが良いと思います。

参考:本体以外の役物(屋根部品)

屋根の役物の位置

棟部分:赤の矢印

屋根の天辺、この屋根は切り妻なので、二階に1本あります。スレート屋根の場合は金属のカバーがあります。これを「棟板金」と言います。

軒先部分:緑の矢印

屋根で雨水が最終的に雨樋に落ちる部分、雨が確実に雨樋に行くように、屋根の裏側にいかさない為の役物として、軒先に施工する役物です。「軒先唐草」と言います。この軒先唐草がないと雨水は軒先の裏側に回り込み軒天を濡らして腐食の原因になります。確実に雨樋に水を導く役物、部品になります。

けらば部分:ピンクの矢印

軒先とは別の端にあり、勾配がわかる部分です。ここからも雨水の侵入があり、それを防ぐ為の部品があります。けらばの雨抑えです。「けらば」は切り妻、片流れの屋根にある部分の名称です。

壁の取り合い部分:黄色の矢印

この屋根では、二階の壁と一階の屋根の境界に当たります。強い風雨ではここから雨が入り込みますので、それを防ぐ部品が必要です。「壁の取り合い部分」と言います。

屋根の役物、部品はおおかたが、本体のスレート材、材料で雨を防ぎきれない部分は、専用の部品を使って雨漏りを防いでいます。

10坪のスレート屋根の葺き替えは以上です。

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